新保川右俣 2008/9/22

21日から予定していた泊まりの山行は増水で中止、翌22日も予報はいま一つだったが、多少は良さそうな県北・海岸近くで以前に遡行したことのある新保川に入った。

集合場所の道の駅・豊栄から浜新保までは意外と時間はかからず、1時間強で林道終点に着いた。6:30に出発、取水用の水路沿いに15分ほど歩いて取水堰堤から入渓した。

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水量は多くはないものの、時折現れる小滝の釜は深い。2m2条の滝は胸まで漬かって左壁にとりつき、釜からはい上がるのにちょっと工夫が必要。

蒲萄山脈と呼ばれるこのあたりの山域は他の地域と比べると積雪量が少ないのか、両岸の草木の生え方が違うように感じられる。木の曲がりは少なく比較的まっすぐに立ち上がり、ブッシュは少ない。そのためすっきりとした景観で好ましい。沢床は越後の低山そのもので、コケが多い石は油断すると足をとられる。魚影は濃く源頭近くまで魚がいる。淵があれば必ず複数のイワナが棲むといった、釣りには好条件の沢だった。

3段の滝をかけるコマダノ沢を過ぎる。前回遡行時は5人、今回はt貝さん、fuutaさんとの3人で特に難渋するところもなかったので、8時過ぎには左俣との二俣に着いた。ここまでは順調だ。前回は左俣を遡行した。左俣は最初の大滝は右岸の高巻きとなり、その後は源頭近くまで適度な間隔で滝が続く楽しめる沢だったと記憶している。今回は右俣に入る。

しばらく進むと小滝が続く連瀑帯に入る。期待通りに太陽が見え隠れするようになり、全ての滝が登れて快適だ。1:1位の二俣を右に入った。今思えばなぜ間違えたのか不思議だが、360m地点のこの二俣の本流は当然左であった。水はたちまち細くなり、ヒド状を詰めていく。突き上げた場所は登立山から新保岳に続く稜線上で「ここはどこだ?」。おかしいおかしいと思いながらヤブをかきわけ北に進む。615mピーク西のT字状の稜線上で遠く北に新保岳を望み、ようやくルートを派手に間違えたことを認めざるを得なくなった。やむなくここから北の支尾根を下り、途中から沢を下って本流にようやくたどり着く(10:30)。相談して新保岳はあきらめることにし、大休止をとって下降に移る。地図上のS字状の区間は予想に反して大した滝もなくスムーズに通過、360m二俣のすぐ上流には10m滝がかかり、ここだけ懸垂下降で降りた。下部の連瀑帯は懸垂下降の連続となった。

t貝さんはネオプレーンのウェアを買ってから水に入るのが楽しくなったそうだ。確かに水線をどんどん攻めていっているようだ。今回はいろいろな事をやっていつになく楽しかったと言われた。ルート間違いをやらかして内心凹んでいたので救われた。

間違えた場所を確認すれば後は下るだけ。15:00過ぎにはクルマに戻った。帰りの海岸沿いの道は明るく晴れ上がりいい気分だ。単調な高速道路を流すよりずっといい。