会報

創刊号~9号

新潟市を代表するような山岳会を作ろうと日本山岳会越後支部の会員が中心となり新潟峡彩山岳会は創立される。戦後の登山ブームに乗り当会が発展していく様子と地方山岳会として高い意義を持ち、地域の山行(飯豊、朝日が中心)を研究、調査している記録は40余年の歳月を超えて貴重である。

10号

日本の渓谷を代表し、屈指の難易度を誇る飯豊川本流と裏川本流の集中沢登りの記録。新潟地震直後にもかかわらず多数の会員を動員して行った夏山合宿は今でも語り草となっている。不動の滝や天狗橋などの貴重な写真も多く、新潟県に峡彩山岳会ありを印象付けた。

11号

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会の総力をあげ豪雪の中14泊15日を費やした厳冬期飯豊連峰縦走の記録が中心。新潟峡彩山岳会の熱い情熱がほとばしる内容は読者を厳しい季節風の影響を受けた純白の飯豊連峰主稜へと導いてくれる。厳冬期飯豊連峰縦走は現在でも会員の大きな目標である。

 

12号

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飯豊連峰北側の関川村に当会が中心となって建設した山小屋「梁山泊」の建設記録が中心。車道終点より1時間半の道のりを総重量20トンにおよぶ建設資材を荷揚げして完成させた。25年を経過して尚も厳然としている姿は会の誇りである。毎年行われる「はんばぎぬぎ」を梁山泊で行うのは会山行のメインのひとつである。

 

13号

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飯豊連峰烏帽子山の地域研究と山田元会長提唱の「道のない山80座」(新潟県の北半分)が中心でその内容は越後岳人に高く評価されている。道のない山を踏破するには山に対する洞察力と本当の登山力が必要で、新たな登山の魅力を伝えている。当会では日本百名山をいくつ登ったというより道のない山80座をいくつ登ったということを自ら評価している。

 

14号

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創立40周年記念誌。飯豊連峰を中心に当会の残した記録をまとめてある。会分裂騒動を乗り越えた後の現在の中心会員が座談会で山に対する思いを語っている。

 

 

15号

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日本にはまだ登山者も稀で記録を見ない山域が残されている。女川・頭巾山山塊を数年かけて踏破した成果の記録は全国の山岳会活動が低迷している中、高い評価を得た。海外登山や山スキーなど300ページにおよぶ多彩な山行記録は現在の会活動の集大成である。

 

16号

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当会は創立50周年を迎えた。パイオニアワークの領域がなくなりつつある現在、何を目標にして会活動を維持するかが各地の岳人の共通の課題となっている。厳冬期飯豊連峰縦走を含む近年の会員の活動をとりまとめた。

鈴木敏雄 岳神15号「岳神を読んで」から

 七賢人により設立した新潟峡彩山岳会、その規約に「岳神を恐れ敬い、山岳を憧慣し、登山を楽しむ同志が………。」とあり、元老、藤島玄さんは「新潟峡彩山岳会」は即ち恐妻山岳会である。岳人が山に熱中すればするほどに恐婁となる。大恐妻家の日本山岳会越後支部委員を中心にして自然に発生したのが新潟峡彩山岳会であり、その会報が〃岳神〃で如何に山神を恐れ敬っているかは明白であろう。「讃うべし峡彩祭、敬うべし岳神」と岳神祭と銘打って第一号巻頭に藤島玄さんは述べており、真に理に適った〃恐妻〃が〃峡彩〃となり、岳神を恐れ云々にはなる程と頷ける。初代会長山岸さんは、発刊の詞に「岳神」は、会員の同志的な結合であり、世に氾濫する会報と違った新潟峡彩山岳会独特の持味を出した会報としたい、と抱員を述べており、二号、三号と読むに従い、広く県下岳人の特に故人となられた先輩の記録やら紀行やら、これらの文は非常に懐かしく、四○年前の登山と今の登山との山をとりまく周囲の環境や条件の違いを文中にしみじみと感じ取ることができる。これも峡彩の岳神ならでは独特の持味ではなかろうかと痛感する。

1~9号セット 1,000円
10号 在庫なし
11号 1,500円
12号 1,800円
13号 2,300円
14号 2,500円
15号 3,500円
16号 2,000円
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