浅草岳・ムジナ沢[春山・山スキー&ワカン]

1. 山域・メンバー

山域・山名 浅草岳
ルート ムジナ沢
山行種別 個人&体験山行
山行内容 山スキー&ワカン
メンバー L楡井、成海、川口、山賀(ワカン)戸貝、渡辺(国)、伊藤(M)、大江、小畑(スキー)
ゲスト 山賀さん、小畑さん

2. 行動記録

日程
2006年 4月 2日
タイム
浅草山荘8:15~カヘヨボッチ先12:50-14:30~浅草山荘 スキー隊16:40 ワカン隊17:30

報告:楡井

天気予報では4月2日は雨。後半から雨・風とも強くなると言う。小畑さん(27)、山賀さん(27)というゲスト参加があるのに、天気は期待できない。

朝5:30、吉田町産業会館で待っているとバカでかいアメ車に乗って二人の青年がやってきた。山賀さんの車である。
昨年秋に谷川岳で知り合って、手紙を出したり携帯メールで近況を知らせしたりして、今日この浅草岳登山に参加することになった。小畑さんは山スキーは持っていないので、ゲレンデスキーとブーツを背負って、ワカンで登る。山賀さんは上り下りともワカンでの参加である。

ビッグマシンで出発したかったが「何時壊れるかわからない」と言うので、楡井車で行くことにする。
浅草山荘に着くと程なく全員集合し、仕度にかかる。若い人がいると山行も楽しい。小雨が降っているが皆ハツラツとしているように見えた。スキー隊が先導し、ワカン隊が後に続く。2日前に60~70cmの降雪があり、そこに雨を含んだ雪は、特にワカンでのラッセルにはきつい。スキーの跡を辿っても20cmは沈み込む。例年であれば4月ともなればワカン不要なことも多いのだが、今年は度々春の降雪で遭難も各地で多発していた。3月18日から20日にかけて、仙ノ倉、平標山、八ヶ岳などで遭難事故がおきている。

湿った重い雪。二人の初心者には大変だろうけど「若さで頑張ってもらいたい」と、願った。ワカン隊は一人50歩づつラッセルすることにした。わずか50歩だが、2巡もすると消耗して休憩したくなる。それでもゲストの二人は黙々とラッセルに汗を流してくれた。いつの間にか雨も上がっていた。

ムジナ沢の滝からスキー隊は本流通しに、ワカン隊は尾根に直上。少しでも締まった雪面に出たかった。前岳とカヘヨボッチの中間点で時間切れとなり、行動を打ち切ることにした。風をよけてチャージタイムとしよう。成海さんが持ってきたのはジャンボテントのフライとポール。雪を積んで風よけをつくり、ポールを雪面に差し込み、フライをかぶせる。あとは適当に留めておくだけ。中に入って乾杯し、それぞれ改めて自己紹介する。

下山は小畑さんがスキーに切り替える。下りが楽しみな様子だ。戸貝さんにスキー隊のリーダーをまかせてある。あっと言う間に姿が見えなくなった。ワカン隊は相変わらず悪戦苦闘。再び雨も降り始めてきて、ヘトヘトになって浅草山荘にたどり着いた。スキー隊からは50分も待ってもらい、熱いコーヒーも用意してもらった。

帰りの車の中で山賀さんが、言った。「家に帰って風呂に入りたいが湯船の段差を越える足が残っていない」‥‥‥なんてユニークなコメントだろう。