1. 山域・メンバー
山域・山名 | 五頭連峰 |
ルート | 大荒川本流~新タメ沢 |
地図 | 出湯(1/25000) |
山行内容 | 沢登り |
メンバー | (L)渡辺(K)、都丸(峡彩山岳会) |
2. 行動記録
日程 | 2004年7月25日 | |
タイム | 7/25 | 魚止めの滝駐車場7:20発 – 入渓7:50 – 新タメ沢出合11:30 – 稜線12:05 – 魚止めの滝駐車場下山15:20 |
報告(都丸)
小ヤゲン内部
大ヤゲン入り口
大荒川に入るのは3度目になる。西小倉沢、東小倉沢に続き、今回ついに本流を遡行することになった。入り三階の滝、逆くの字状の2段滝をスムーズに通過。その後、先行していた下越山岳会のパーティーに追いつく。2段10m滝の左壁にロープを出して挑戦していた。難しそうな登りで、私達は時間短縮のため左岸から巻いて抜かせてもらった。
8m滝は左岸の階段状の岩壁から巻く。スタンス、ホールドはしっかりしているが高度感があるので慎重に登る。大きな釜をもった4m滝は一歩目が難しい。水流の中に足を突っ込むと押し流されそうだ。ショルダーで乗り越してからハーケンを打ち、シュリンゲをつなげて下に垂らして渡辺さんを引き上げた。釜のある4m滝は右の壁をへつって落ち口までトラバース。高度感のある場所でのトラバースは苦手だ。必要以上に緊張してしまう。
10:00頃、3段滝を擁する深いゴルジュにぶつかる。直壁に生じたスリットの一点から多量の水が噴出す迫力ある光景だ。ゴルジュ内の通過は一見してまず無理と思われた。左岸のシダの多い湿った斜面から巻く。木が少ないのでいやらしいが巻きは短時間で済む。小尾根を越えるとすぐに河原に出た。
核心は小ヤゲン、大ヤゲンと呼ばれる狭いゴルジュ帯である。小ヤゲンは小滝が連続するがへつり、突っ張りを駆使しながらすべて直登できて楽しい。ボルトの埋まった4m滝を乗り越すと、核心中の核心、大ヤゲンの一番下の滝が現れた。両岸つるつるで釜を持ち、取り付きようがない。その先も滝が連続し、垂直に近い深い谷は真っ暗な闇となって視界は消える。当然巻きのルートを探すこととなる。右岸の急斜面を枝を頼りに登っていく。木はしっかりしているが傾斜が急なので気は抜けない。結局尾根まで上がって薄い踏み跡をしばらくたどる。10mナメ滝の手前で急斜面を枝につかまりながら降りた。厳しい高巻きだったが結果的に30分程度で通過できた。立派な18m滝は右の草付きから巻き気味に落ち口まで登る。同じ草付きでもトウギボウシやウワバミソウは弱弱しくて当てにならないが、ここのようにススキや大型のシダ類はホールドとして十分に役に立ってくれる。
予定では本流通しにム沢を詰める予定であったが、地図を読み違えて新タメ沢に入ってしまい、松平山と五頭山のほぼ中間の稜線に詰め上げてしまった。おかげで松平山まで30分以上の登りを強いられた。遡行時間は4時間強。本流通しであれば1時間位は長くなっただろうか。中途半端な結果となってしまった。しかし、ともかく核心部を通過したということでそれなりの訓練になったとは思う。