上越線沿線/越後駒ケ岳 [山スキー]

 

上越線沿線/越後駒ケ岳 [山スキー] 2009/4/4

1. 山域・メンバー

山域・山名 上越線沿線/越後駒ケ岳
ルート 石抱橋~道行山~百草の池~越後駒ケ岳~百草の池~道行山~石抱橋
地図 八海山・奥只見湖(1/25000)
山行内容 山スキー
メンバー (L)渡辺 (峡彩山岳会)

2. 行動記録

記録 渡辺
日程 2009/4/4・曇り
タイム 4/4 石抱橋8:05~柳沢出合8:45~道行山10:20~百草の池11:50~山頂13:05-13:40~道行山14:40~石抱橋15:35

報告

4月に入りシーズンも後半戦に突入した。これからはロングコースの季節で、まずは定番の越後駒ケ岳を計画する。今週も山ではやや降雪があった模様で、前日から月夜の快晴らしいので時間が早いとモナカかも?などと要らぬ心配をしていたら、案の定、寝過ごしてしまった。

噂の頂上北面も目論んでいたのであったがこの時点で却下、本日の関心は帰路に沢筋が使えるか、白沢は無理としても柳沢なら滑走したいと考えていた。

道行山まで

ETCの特別割引は日付が変わった0:00から適用されるので有りがたい。これまでの通勤割引は6:00であったので、冬季はともかくこれからの季節はちょっと使い難かった(登山口着が7:00頃になっていたので)。今回の特別割引を一番享受している層は、ひょっとして毎週山行に出かける我々ではないかとさえ思ってしまう。

石抱橋には車が5~6台、数パーティーが入山している模様。まずは雪面に上って一望すると、地形の起伏がそのまま出ている印象、つまりここも少雪の影響が出ていたのであった。


石抱橋から越後駒ケ岳

 右手の林道を辿り、崖上に進む。北ノ又川対岸の別荘地から薪の匂いが漂って来た、暖炉でも焚いているのであろうか。林道の右手から時折出てくる小規模なデブリは、最近の新雪が旧雪面との間に水分を含んで滑り落ちている様に見える。今日に関して云えば気温上昇の方が気に掛かったが、これまでは高曇りで晴上がる様子は無い。

途中で3人、柳沢出合で別の3人パーティーを抜く。寝坊した自分が言うのも何だが、この時間にこんな所で行動しているパーティーが居るとは思わなかったので違和感があった。

道行山への取付は2番目の支尾根である。右折して柳沢を上流に向かうと、取付手前まで水流が出ていた。この分では帰路に柳沢に下りても川底からここまで快適ではない感じ、水流はもう少し行けば完全に埋まるが、沢底の起伏が有りすぎてシール歩行であろう。

一登りして柳沢全体を眺める。滑るには問題無さそうであったが、下の様子があれでは・・・。


柳沢、滑れそうだが・・・

 支尾根を登上げて一本、白沢を覘くが沢底は見えない。柳沢出合から白沢に向かうトレースがあったが、人が動いている様子も無かった。道行山直下の壁は、どうやら雪が繋がっている様子。クラックが成長しないだけかと思うが、新雪に隠れている可能性も大きい。

結局、全部スキーで行けた。帰りにこのコースを使っても問題無しで、逆に今年でなければこの尾根を滑ることは無いのではないか、などと考え始める。道行山の頂上が近付くと雪が固くなり、「う~む、やっぱり柳沢も捨てがたくなる」で、帰りに決める事にした。


道行山から越後駒ケ岳

道行山~山頂まで

正面に越後駒ケ岳が鎮座するが、ここから百草の池までが長い。道行山からはシールで降りたが緩い下りが意外と続き、シールを外せば良かったと後悔する。最低鞍部を過ぎてテレマーカーが滑って来た、上部はモナカと教えてくれる。しかしまだ10時半だぞ、シルバーラインを6時に入っての日帰りとしたら、とんでもない健脚の持ち主である。

小倉山の直下をトラバースするのは毎年のこと、歩きの足跡がスキーのトレースに入ったり出たりで、実に鬱陶しい。何度か白沢を覘いたが沢底は見えなかった。殆ど開いている筈であるが、帰路の白沢への未練はなかなか絶てないのであった。

百草の池で一人、そこからの登りで一人、スキーヤーと擦れ違う。2番目の人は滝ハナ沢源頭部を滑ったらしく、沢底は固雪で快適と言っていた。1763mのピークから小屋に向かう箇所は、昨年に5mのクラックを見た場所だ。降雪でクラックが隠れている恐れが有り、自分的には今日一番気を使った場所であった。

時間が遅いのでもう表面はグサ雪で、小屋直下の登りもシールで行けた。快晴の予報は高曇りのままで、風は殆どないスキー日和である。


小屋

 頂上直下の斜面は、まだ縦溝が出来ていなかった。パック雪とそれが風で飛んだザラメ(出来損ない)で、良くも無いが最悪でもない雪。まあ雪はともかく、このロケーションでスキーをする事自体が楽しい訳で山に来ているのだが。

頂上で八海山とご対面、噂の北面を覘こうかとも思ったが、缶を開けたら根が生えたのか既に時遅し(今になって後悔しております)だった。平ヶ岳越に尾瀬燧が見えたが、あまりにも黒々なので驚く。比べて中ノ岳の白きこと、神々しい程である。


山頂から、中ノ岳

山頂~石抱橋まで

小屋までは、登りで感じていた通りの滑り。早くザラメになって欲しい。その下は雪崩を誘発する不安もあったが生コン雪に近く、誘発を起こす事無くクリヤできた。

百草の池への滑り込みはコース最大の売りで、上部をこなすと溶けたザラメとなり、短いが快適であった。その下はグサ雪となったが予想外にスキーが走り、小倉山を過ぎて他パーティーに追いついた。

最低鞍部でシールを付けて、道行山の登りに掛かる。先行も後続も含めて、10人程がここで休憩する。それぞれの知人が居るようで、情報交換などをした。帰りは、既に雪は溶け始めて沢を行っても旨みは無く、尾根経由で戻る事にする。

直下のクラックの出る場所が気掛かりだったが、二王子の藪山で鍛えたスキーは全く問題無く、その下の支尾根は重雪であることを除けば快適なほどであった。

柳沢出合で武装を解除して、石抱橋に向かう。

感想など

  • ベストコンディションではなかったが、悪雪を無難にこなす事ができた印象。充実感ある山行であった。
  • 下部は明らかに雪不足、上部は過去の写真など見ると逆に在る様子。降雪直後の影響もあるかと思うが・・・。
  • 帰路に道行山で会った人に伺ったところ、白沢下部は開いているそうです。
  • 道行山の取付(2番目の尾根)も、近々に柳沢が開くと思います。