1. 山域・メンバー
山域・山名 | 那須・甲子山周辺 |
ルート | 奥甲子温泉から南沢を遡行して往復 |
地図 | 甲子山(1/25000) |
山行内容 | 沢登り |
メンバー | (L)都丸、小畑(峡彩山岳会) |
2. 行動記録
記録 | 都丸 | |
日程 | 2009/9/13 曇りのち晴れ 風強い | |
タイム | 9/13 | 奥甲子温泉7:30~南沢出合7:50~1400m付近二俣10:40-11:30~甲子山12:00~奥甲子温泉13:00 |
報告
那須周辺では一番人気らしい沢で残置ハーケンやスリングは多く、巻き道は踏まれている。手頃な滝が10個ほどあってほとんどが登れる。行程は短く、初心者の滝登りトレーニングに最適だろう。渓相については、水量は少なく釜は浅く、崩壊地や倒木が目立つところもあり荒れている感がある。滝は全体に見栄え良く、水流中のフリクションは効きやすい。
去年下降に使った南沢は登っても楽しめそうな沢だし、山形の沢からの代替としては距離的にもちょうど良い。新潟を当日出発、会津若松~R118~甲子トンネル経由で奥甲子温泉に2時間強で到着した。
車道を少し登って川沿いの踏み跡を歩く。適当な場所から尾根を下り、南沢出合までは20分程度で着いた。出発時点では曇り空だったが出合に着くと期待通り青空が見えてきた。
入渓して少し歩くとF1・10m滝が現れる。先行パーティーが登り終えようとしているところだった。F1は多少のシャワーを浴びながら取り付いた方が簡単だろう。ノーザイルで登り、埼玉から来たという10人ほどのパーティーを追い抜く。
F2は大きな流木がかかる。ここは小畑リードで右壁を登った。中間部がちょっと難しい。ロープ操作をしているうちに後続に追いつかれてしまったので、セカンドの私は微妙なところはさっさとA0で越える。
F3は登れそうな感じもするが、一般的には巻くようだ。じめっとした右壁は登って楽しくもなさそうだし、左岸を簡単に巻けるので巻く。
F4は都丸リードで右壁を登る。落ち口へのトラバースが少し緊張するところだ。
F5は左壁のバンドから登れる。支点を取れるような場所でもなくノーザイルで済ませる。5mほどの小滝だがスタンスは小さく、落ちれば怪我は必至なので南沢では注意したい場所だ。
ナメ状のF6は美しく傾斜も緩く容易、F7、F8とも簡単に登れる。
ゴルジュ状になりF9・30m大滝は下部に瀑水を宙に飛ばし迫力がある。小畑リードでぐずぐずの左壁に取り付き、中段で水線方向にトラバースして乾いた左壁を登る。中段まではガレが多く落石が起きやすいので直下ではビレイしない方が良いだろう。それにしても風が強い日だ。雲が慌しく飛んでいく。下でビレイしていると強風に煽られた飛沫が飛ばされてきて寒い。トップは木の根が多く露出した落ち口近くまでたどり着き、私が続いた。
F10を簡単に越えればもう滝場は終わりだ。5:1の二俣は右に入るとスラブ登りを経て山頂直下に出られるようだが、この日の強風だと山頂でゆっくり休憩というわけにもいくまい。谷筋で休んた方が快適だと判断して本流の左を選択する。ほどなく勾配はほとんどなくなり、沢というより小川の趣になった。広葉樹の若木とササに囲まれた明るい二俣でラーメンタイムとした。
水量の多い方を選んで源頭を詰めていくとほとんどヤブ漕ぎもなく登山道に出られた。甲子山山頂からは1時間程度で下山し、大黒屋の温泉に浸かって半日の小さな沢旅を終えた。