飯豊山 [春合宿]

1.山域・メンバー

山域・山名

 飯豊連峰・飯豊山

山行内容 残雪期登山
メンバー

本隊:L太子・戸貝(美)・伊藤(実)

出迎え隊:木村・佐越(ニセ地蔵まで)

天候

 

2.行動記録

記録 太子
日程 5月3日 大日杉小屋→地蔵岳→黒井堰→切合小屋
5月4日 切合小屋→飯豊本山→切合小屋
5月5日 切合小屋→種蒔山斜面→黒井堰→地蔵岳→大日杉小屋

3.報告

 予定日の3日間は天候が全て晴れ予報で気持ちは弾むのだが、なんせ地蔵岳からの長い尾根は何度歩いてもバテバテになる。還暦をとうに過ぎた私と大先輩おっかあ様には辛いハードな春山となりそうだ。

 5月3日7:30発 大日杉小屋の前はまだ雪面となっていて先行者の踏み跡があり、それに沿って行くとザンゲ坂の登りになる。クサリ場なのだがキックステップで登れば難しくなかった。尾根に出ると夏道を所々歩けるが雪の上のほうが歩きやすい。地蔵岳の登りは標高差900m、ただただ登るのみ!ブナ林の新緑は本当に春の芽吹きだ。

 11:45に地蔵岳にようやく着きトイレと軽い昼タイムとした。目標の切合小屋・飯豊本山が良く見える。これからのデコボコ尾根が長い。根性でガンバルのみ!「難儀てば~ ア~疲れた 容易でねぇ~ まだまだ着かね~」の新潟弁・苦情は禁句だと誰かが小声で言っていたが私は聞かぬふり、私にとってはそれが励ましのエールに聞こえるから。

 黒井堰に14:50着、例年の2倍の残雪量だろうか。3年前に切合小屋から黒井堰までの大斜面をスキーで滑り降りた思い出が蘇る。この尾根を登りきれば今日の行程は終わりで、16:00にようやく切合小屋に辿り着いた。梯子を登り窓を開け、今日の泊りは10人ほどかなと挨拶をすると、新潟山岳会の副会長さんに声を掛けられお互いにオドロキ!奥の部屋は私達の貸切りです。広々使えて快適この上ない。夕食後は新潟山岳会の人と楽しい懇親会となりました♪

 5月4日 快晴、ゆっくり朝食を摂り8時に小屋を出発、本山までの往復です。草履塚の斜面し広く、ゆっくりゆっくり登る。戸貝さん伊藤さんはアイゼンを装着。私にはそんな高価な登攀用具はない(軽量化のため家で留守番)、力強いキックで登る。雲ひとつない快晴だが新潟側からの風が強くふらつくくらいだ。姥権現の鞍部はマスマス強くなる。姥様に安全を祈願し手を合わせる。御秘所の岩は雪がなく慎重に通過する。最後の御前坂は強風で身体がヨロケル。背中で風を受けるとリクライニングシート?のようにおっかかれる。(襟裳岬の風圧体験で風速20mを体験したことがある)

 10:50本山小屋に到着。小屋脇は風が遮られてタバコが吸える。三角点まで行こうと小屋を出るとまた強風で諦めて小屋の中で休憩タイムとする。本山小屋に泊まったスキー3人組は御西岳方面を滑るのだと出発して行った。スゴイ(私も行きたいよ~)

 本山小屋を出て御秘所を下っていると4人パーティーの先頭者が私に向かってやたら手を振っている。風は相変わらず強い。近づいてみると新潟山岳会のなじみのYさんだ。

 弥平四郎から三国小屋泊、今日は本山小屋泊、明日弥平四郎へ下山の予定だが、この強風での登りを見ていると、強行過ぎないか?明日の下山を考えると女性の体力も心配だとアドバイスする。検討の末切合小屋に戻る事になった。伊藤さんと私のザックは空同然、峡彩の男性は優しいですね!!若い女性の重荷を少しでも軽くしてあげようと、アイゼン・ピッケル等を空リュックに入れてあげました。

 ゆっくり下山して15:50に切合小屋に到着。Yさんと峡彩とで1階の入り口の雪掘りに励みました。ここから出入りが出来ると便利です。夕方になると8人ほどのパーティーが登ってきた。「あれ~太子さんじゃないの、よく山で逢いますね~」ほんとに何かの縁で繋がっている人でした。夜は峡彩+新潟山岳会5人で楽しい情報交歓でした♪ 

 5月5日 快晴、前夜LINEで木村・佐越さんが地蔵岳まで迎えに来てくれると本当に有り難い連絡があった。春合宿だものこうでなくっちゃね!

 7:20に切合小屋を出て向かうは種蒔山方向。夏道で種蒔山をトラバースして地蔵岳に向かう道だが、今は残雪の大々斜面。(夏の切合小屋管理者のブラックトラブルのルートです) 斜面は結構ヤバイ角度で、カカトに力を入れて沢底まで下る。黒井堰から登山道に出て地蔵岳に11時に着けば木村・佐越さんからのお土産に辿り着ける。下山でもこの尾根は長くて疲れる。11:20にニセ地蔵でテーブルと峡彩のマークが飾られた雪中レストランに着いた。木村・佐越さん有難うございます。

 飯豊の大きな全容を目に焼き付けてゆっくり大日杉まで下山しました。

4.出迎え隊に参加して

 5月3日晴天、西野ICより出発。飯豊合宿本体の出迎え隊として地蔵岳を目指し、大日杉登山口より入山。本体から「ビールとコーラと、とびきりの笑顔」というリクエストがあり、コーラ2本を担いでザンゲ坂を登り始めました。リードする木村先輩のおかげで思っていたより楽だった~ しかし身体とコーラが重い!もっと筋肉をつけなくちゃと痛感。本体と連絡をとりながら登り続け、合流地点をニセ地蔵に変更して頂き、飯豊山デビューとなりました。

 ランチタイムの後は、ずっしり重いザックの担ぎ方を教わり、他に山の名前や前日の山行の話など聞かせて頂きました。下山は三点支持に気を付けて急坂を下り無事に下山することが出来ました。

 新緑に萌える美しい景色と白銀に輝く素晴らしい山行を企画して頂き感謝します。先輩方のご指導で怪我もなく楽しく過ごせました。有難うございます。もっと体力をつけて少しでも近づきたいなぁと思う今日この頃です。(佐越)