1. 山域・メンバー
山域・山名 | 川内・マンダロク山 |
ルート | 五十母川赤松沢右俣遡行~マンダロク沢下降 |
地図 | 馬下・高石(1/25000) |
山行内容 | 沢登り |
メンバー | (L)都丸(単独、峡彩山岳会) |
2. 行動記録
日程 | 2007/7/22 曇り | |
タイム | 7/22 | 林道終点8:00~赤松沢出合9:00~源頭12:00~稜線12:30~マンダロク山12:50-13:50~本流出合16:50~林道終点17:15 |
その他 | ルート図 |
報告(都丸)
去年は持倉沢を遡行した。今回は赤松沢右俣からマンダロク山に上がり、マンダロク沢を下降するルートを設定した。赤松沢は全般にゴーロ状で、滝は少ないがすべて登れた。一方マンダロク沢は滝の数はそれなりで、遡行時には苦労しそうな箇所もいくつかあった。遡行だけなら半日行程。下降と組み合わせることで充実した山行になったと思う。
赤松沢出合まで
覆いかぶさる夏草を跳ね除けながらクルマを走らせ林道終点に駐車する。ドアを開けると早速ヤマビル数匹が地面をのた打ち回っていた。さすがは川内山塊の一角。対策としてはヤマビルファイターの他、裾周りをベルクロで締めて隙間をなくすようにした。それでも最終的には1箇所の被害を受けた。アブはまだいない。
右岸の踏み跡から最初の堰堤を越え、ヒルを嫌って早々に川に下りて水の中を歩く。これ以後ヒルはほとんど見なくなった。右岸に精錬所跡(1)が、左岸にも施設の残骸があるようだ。時々渡渉しながら広い河原を歩く。途中、釣り師が残したらしい胴長が流木に引っ掛かっていた。中身は入ってないだろうな…などと考えながら進む(胴長に水が入って流されるとまず助からない)。
赤松沢出合までは数基の堰堤があり、右岸の踏み跡を利用して越えられる。出合まで1時間弱かかった。前日に多少の雨があった割には去年と比べても水量は少なく、スムーズに通過できる。
赤松沢右俣を遡行
赤松沢出合付近はゴルジュになる。赤松沢に入るとすぐに釜つきの4m滝(2)が掛かっている。釜の淵をへつって右壁に取り付き、斜めのバンドを登る。途中の一歩で微妙なバランスが必要。ゴルジュを抜けて1:1の左俣を分ける。ゴーロ滝をしばらく行き、次第に両岸立ってきた頃の4m直瀑は手前左のルンゼを登る。左岸から綺麗なシャワーになって落ちる15m滝を掛ける支沢を見送ると、廊下の先に4m巨岩CS滝(3)が見えてきた。ルートはいくつか考えられるが単独なので無理はできない。ここはロープを出し、空身になって右のクラックを登った。カムでランニングを取り、クラックに挟まった石の裏にスリングを回して一安心。滝上は平凡になってゴーロで高度を上げていく。いくつかある小滝は時折シャワーを浴びながら快適に登っていける。
源頭は湧き水になっていきなり水が消えた。土のルンゼから斜面のヤブこぎに移り30分で稜線に出る。ここからマンダロク山頂までは近いはずだが、低木とツルが絡まる猛烈なヤブで前進する気力体力が削がれる。山頂近くになって踏み跡が出てくるまで20分ほどかかった。山頂は狭く展望もきかない。登山道はあるがこの時期に登る人は他にいないようで、静かな1時間を過ごす。
マンダロク沢を下降
山頂からそのままヤブに入り下降開始。すぐにルンゼ状になり枝を伝いながら降りていく。水が出てしばらくすると15m滝(4)が現れた。40mロープでは足りず、途中の木で支点を作り直して懸垂下降した。遡行時には快適に登れそう。出合まで懸垂下降は3回使った。手がかりの少ない堰堤状の滝やCS滝(5)もあり、遡行時には苦労するかもしれない。滑り台から淵に飛び込んだりしながら下るのは遡行にはない楽しみだ。下流部はナメ床やきれいな淵もあった。下降開始から3時間で本流の出合に着く。水面上を優雅に飛ぶカワトンボを眺めながらクルマに戻った。