1. 山域・メンバー
山域・山名 | 裏妙義 |
ルート | 中木川谷急沢右俣 |
地図 | 南軽井沢(1/25000) |
山行内容 | 沢登り |
メンバー | (L)都丸(単独、峡彩山岳会) |
2. 行動記録
日程 | 2007/4/29 晴れ | |
タイム | 4/29 | 国民宿舎前8:10~金洞沢出合8:30~(金洞沢を途中まで遡下降)~谷急沢出合(入渓)10:00~稜線11:50-13:40~国民宿舎前(下山)15:30 |
報告(都丸)
去年の烏帽子沢に引き続き、裏妙義・中木川支流の谷急沢を遡行した。烏帽子沢と比べると距離が長く全体に開けた感じでナメ床が目立つ。長さの割に滝の数はそれなりにあり、気軽に楽しめる初級の沢である。
間違って金洞沢に入る
国民宿舎前のゲートでクルマを止めてしばらく林道を歩く。今回は入渓点を間違って金洞沢に入ってしまった。林道を歩いていると金洞沢が正面から入って本流は直角に曲がっているので、特に不自然にも思わず金洞沢に入ってしまったのが原因だ。
金洞沢は序盤からナメの床と滝が連続し(1)次第にゴルジュとなる。釜は結構な深さがあるので落ちると泳ぎを覚悟しなければならない。この時期水にはつかりたくないので、へつりの限界を試したりして遊ぶ。釜つきの3m滝(2)は夏なら泳ぐポイントだろう。右岸を強引にへつって奥の浅い場所に飛び降りる。腰まで水に漬かって冷たい。入る沢の間違いにはいい加減気づいていたが、楽しめる小滝が連続しているのでつい興が乗って先へ進んでしまう(3)(4)。巨岩のあるゆるやかなナメ床が続く星穴沢出合まで来てようやく引き返すことにする。左岸の尾根と支沢の登下降を繰り返してゴルジュの下まで降りた。結局林道に戻るまで1時間半ほどの時間潰しになり、谷急沢に入渓したのは10時過ぎだった。
ナメと小滝と落ち葉の谷急沢右俣
本流を渡って谷急沢に入る。すぐに二俣にわかれ、どちらも明るいナメ床が続いていて好印象だ。小滝とナメ床を通過すると谷は狭まってゴルジュ状になる。滝そのものは難しいところもなく順調に越える。たまった落ち葉は膝下まで潜り少々うっとおしい。ガイドでロープを出して直登している8m滝(6)はいったん取り付いてみるが、ヌメる上に岩がもろいので水流沿いの直登はやめ、乾いた右壁からブッシュをつかんで巻き気味に落ち口に抜ける。15mナメ滝は左から取り付いて途中で右壁に移る。フリクションが利きホールドがしっかりしていて問題ない。
支沢をいくつか分けると源頭も近い。分厚い落ち葉のマットが沢床を覆い、隠された深みを踏み抜いて冷たい思いをする。まるで落とし穴だ。ナメ滝をいくつか越えた後の5m滝は左壁にたくさんある細かいホールドを拾う。最後の15m滝(8)は水流を避け、中央の乾いた岩を登る。一歩が大きいがスタンスはしっかりしていてブッシュが利用できる。スギの倒木が目立つ源頭を抜けて大遠見峠付近に詰め上がる。遡行時間は2時間程度。平坦な峠で食事と昼寝を含む大休止の後、三方境経由で下山した。登山者は1人に会っただけだった。
下山が15:30頃だったので、結果的には金洞沢に寄り道してもやや短いくらいの日帰り行程ということになった。妙義の沢はおおむね短時間で登れるので、下山に沢を下降するとか、縦走と組み合わせたりすると良いのかもしれない。
■参考資料
豊野編. 上信越の谷105ルート, 山と溪谷社.,1999.