川内山塊 五剣谷岳 (1,188m)[春山]

1. 山域・メンバー

山域・山名 川内山塊 五剣谷岳 (1,188m)
ルート 悪場峠~水無平~木六山~銀次郎山~五剣谷岳 (往復)
メンバー L 成海、戸貝(峡彩山岳会)

2. 行動記録

日程 2007/4/1
タイム 4/1 悪場峠6:00発 木六山8:10 七郎平山9:50 銀次郎山10:30  五剣谷岳12:10 銀太郎山12:50~13:20 七郎平山14:50 水無平17:15 悪場峠17:40着


木六山の手前


木六山山頂

報告(成海)

他会の山行記録や昔,楡井さん達と二月に矢筈岳のエスケープルートで悪天候の中,下ったコースを残雪の有るこの時期に日帰りで五剣谷岳まで往復しようと計画しました。事前に悪場峠まで偵察に行き峠近くまで車で入れる事を確認する。戸貝さんの参加を得て二人で藤島玄さんの紹介 する「久恋の五剣谷岳」を目指しました。  当日,夜明けを待って雪の残る悪場峠から出発。林道のカーブ地点に赤布を結んだ目印の棒が置いてありそこから先行者の足跡が延びている。途中,不明瞭な所があるが尾根上にルートがついている。水無平への道を避け尾根上を進もうとするが藪がひどくへつり道を行く。平坦な水無平は残雪に覆われてはいるが雪解け真直か。雪原の真ん中を通り電光石火型に雪面を夏道通しに登ると木六からの稜線に上がる。雪解けの進んでいる稜線には夏道が現れており極力,足の負担の少ない土の上を歩く様にして体力の温存を計る。視界はさほど良くなく遠方の山並みが霞んでおり目の前のピークを目指して進む。木六山からは一旦100m程下りまた登り返すのだが途中,赤花峰ピークを越えたりして七郎平山までは遠く感じる。七郎平の登りは稜線ではなく広いブナ林の雪面を赤布に導かれてトラバース気味に上がる。銀次郎山手前の急斜面を雪庇側から巻き上がるが下りの時には崩壊していたのを見てヒヤッとする。銀次郎の山頂で時計を見る。ここからペースを上げないと五剣谷が幻の山になってしまう為、戸貝さんと相談しここからは別行動とし定時に無線交信しながら進む事にする。おおむね雪稜線沿いに歩く。途中、緩んだ雪庇の割れ目に足を取られたりしながら急ぐ。銀太郎を超えた所で交信し戸貝さんは銀次郎までで行動を打切り穴を掘って私を待つ事となる。最後の五剣谷の登りは先行者のトレースをたどり稜線右側の斜面を上がり山頂まで回りこむ様にして上がる。五剣谷からの眺めは良く登ってきた銀次郎、銀太郎や青里岳がいかにも川内の山らしく格好良く白い三角ピークを尖らせている。タバコを一服した後、急いで戸貝さんの待つ銀太郎に向かう。帰りは稜線通しではなく左側の斜面をトラバース気味に進む。銀太郎の手前で風を避ける為、穴を掘って待っていた戸貝さんと合流する。明るいうちに下山する為、急いでビールを飲みお昼を食べ出発する。帰路の稜線はほぼ同じレベルで続いており遠く感じる。下っては登りを繰返し銀次郎、七郎平を超える。木六山の手前でとうとうスタミナが切れ立ち止まってしまう。ここの登り返しは標高差があり疲れた体にはきつい。木六の山頂には4名ほどの足跡があり他のパーティが登って来た様子。そのパーティのトレースをたどると水無平への下りはほぼ夏道通しに下りており精通している者達だろうか。水無平を過ぎ仏峠にいる時、遠くで「おーい」と呼ぶ声を聞く。我々には関係ないと思いコールを返さず悪場峠へ向かう。(後で分かったのだが楡井会長が出迎えに来ていたとの事) 悪場峠の手前で道が不明瞭となりGPSの軌跡を調べ軌道修正をし明るいうちに車道に到着して長い日帰り山行を終える。


五剣谷岳から銀次郎山


五剣谷岳から青里岳

感想

今年は雪解けが早く悪場峠まで車が入り芽吹く前の川内の山々を歩くことが出来ました。昔、冬に歩いた稜線は細く痩せたきびしい印象がありましたが今回歩いた感じはきびしい印象は少なく登山道のあるブナ林の広がるやさしい感じがしました。今度は新緑の時に行きたいものですね。