日程 | 2005/8/14(日)~15(月) |
メンバー | (L)L.成海 戸貝 伊藤(M) 内山(記録)(峡彩山岳会) |
コ ー ス | 1日目 広河原…白根御池小屋(テント泊) 2日目 白根御池…小太郎尾根…北岳肩の小屋…北岳…八本歯ノコル…白根御池…広河原 |
報告:内山
新潟を5時前に出発し、黒崎から山梨県の韮崎I.C.まで高速道路を使う。一昨年南アルプス市になった旧芦安村の駐車場に9時頃到着。ここからバスか乗合タクシーで登山基地の広河原に行かねばならないが、出発時間が限られていて10時40分までバスが出ないので思い思いに休憩。戸貝さんと私は近くに市営無料休憩所(畳敷きで広い集会所のような所)を見つけ仮眠しました。時間になると11人乗りの乗合タクシー(バスより100円高いがやや速い)に乗り、40分程で標高1520mの広河原に到着。ガンガン日差しの照りつける中、11時35分出発。立派な吊り橋を渡り対岸から登り始めると、多くの登山者が訪れるせいか所々崩れていたり、木の根や梯子があったり、結構急で歩きにくく「どっこいしょ」といった感じ。樹林帯ゆえ日陰で、時折風があることだけが救い。2時間も歩くと急登は終わり、『小屋まであと30分』の看板が。トラバース道になり、ヤマハハコやシモツケソウほか花がいろいろ見られました。白根御池の小屋は樹林の中から突然現れるも、只今建設中。立派な骨組み、重機もあり。雪崩で倒壊した為、今はプレハブ小屋で営業中とのこと。14時05分到着。お池も現れ、付近にテントが10数張。私達もテントを張り、外でくつろいでいると山の上の方からガスが下がってきて、稜線も見えなくなりぽつぽつき始めました。慌てて荷物をテントの中に押し込み、もぐり込むとザーザー雨。トイレが池をはさんで向こうにあるので困りましたが、夜にひとまず止み、周りのテントから歌も聞こえたりして、賑やかな晩でした。(標高2230m)
翌日は5時出発、霧雨。草スベリと呼ばれる草ぼうぼうの急斜面を行きます。1mちょいの丈の草の間にシナノキンバイ、ミヤマシシウド、タカネナデシコなど花が色とりどりに見え隠れしていて、昨日の登りと全然違う雰囲気。日も差してきて気持ちの良い登りでした。いい風が吹き、ダケカンバのトンネルもあり、500mの直登はあまり苦になりません。「森林限界はどこだろう」などと話すうちに草丈は低くなり、ガレっぽくなり傾斜も緩んできました。下山者は「上は風が強いですよ」と言い、雲の流れがものすごく速い。と富士山発見!稜線に出ると風が強く小太郎山分岐でカッパを着用。私達が登るごとに富士山も大きくなっていくので嬉しかったけれど笠雲がかかり、やがて私達の周辺もガスに包まれてしまいました。肩の小屋は標高3000mで山頂がどーんと見えるはずなのに何も見えません。ベンチでゆっくり休憩し(私は牛乳100円!を飲んだ)あともうひと登り。ここからは岩場なのに小屋を後にするとすぐに強風とガス。現在体が夏バージョンなのでさすがの私も足元がフラつき、しかもハナ水は垂れる・・・成海さんは眼鏡が曇ってしょうがなかったそう。矢印に沿ってひたすらのろのろと足を運ぶ。そんな中にもトウヤクリンドウやイワギキョウや細かい花ががんばって咲いていて感動。
8時に山頂到着。20数名ほどいたでしょうか。少し探ると風が全然当たらない良い場所があったので腰を落ち着けました。ツェルトなど出している人は皆無。しかし寒がりの戸貝、伊藤組はせっかく持ってきたとばかりに羽織っておりました。予定よりも早い時間で登れたので、ゆっくりすることに。成海さん持参の枝豆などいただきながら、心の目で富士山や南アルプスの山々を眺めていました。相変わらず雲がすごいスピードで流れていく・・・そのうち雲が飛ばされてなんと青空が出てきたではありませんか!予想外の展開に頂上にいた者、みな歓声。嘘のように晴れ渡りました。全部見えると山々が本当に深くて大きい。景色を堪能しながら過ごすこと1時間半。間ノ岳に続く稜線歩きも気持ちよさそう。おまけにすぐ行けそうな気がする・・・のですがいつかの楽しみに。下山はバットレス見学コース(仮称)をたどります。ピーカンで違う山のよう。ガレ場にウスユキソウ発見。小花のお花畑です。「アルプスみたい!」岩場や梯子があり傾斜が急で、とんとん下りましたが、登ってくる人は皆難儀そう。「登りは草スベリコースで良かったね」と言い合いました。バットレスを横目に行くとクライマーがいるいる。峡彩の人のバットレス体験談も聞きたいものです。コルまで行くと分岐で、沢沿いに下りると雪渓がまだ残り涼しい風が。この辺はハイキング気分。水辺には登山者が思い思いに休憩していました。テン場に戻ってきたのが11時40分。テント撤収後、ラーメンなどすすっていたら、にわかに空が怪しくなりまたもや激しい雨。様子を見、12時45分に下山開始。登りと同じルートを下りましたが、梯子が滑りそうで怖かったー。25人編成のパーティが2組登って行きました。昨日の登りを思い出して「お疲れさま」という感じでした。14時10分に広河原に着き、バス時間の16時まで自由に過ごし、16時30分には成海さんの車へ。入浴したりなんやかやで新潟に22時過ぎに帰って来ました。
北岳はお盆にもかかわらず、そんなに人出が多い感じはしませんでした。花は種類が多く、いたるところに咲いています。初めて見るものもいくつか。芦安でもらった観光パンフが役に立ちました。それにしても今更ながら高山の天気は変わりやすいと実感。
<参考>
高速料金(黒崎I.C.~韮崎I.C.)片道7100円
乗合タクシー(芦安~広河原)片道1人1100円
白根御池テント泊1人500円
南アルプス市営金山沢温泉1人550円
上記プラスガソリン代他で1人9200円かかりました。