報告日2004年 2月 21日
報告者 大江
1.山域 メンバー
山域・山名 山形 蔵王
ルート 坊の平 仙人沢アイスガーデン
山行種別 個人山行
山行内容 アイスクライミング
メンバー L大江 伊藤(M) 内山 木村昌克 戸貝
2.行動記録
日程 2004年 2月 14日~ 2004年 2月 15日
2/14 9:10 ライザスキー場出発~10:00 刈田岳直下1450m付近でスキーデポ~11:50 仙人沢アイスガーデン到着~16:00 仙人沢アイスガーデン出発~17:10 駐車場到着
2/15 天候悪化によりクライミング取りやめ ロープワークの練習とゲレンデスキー
3.報告
ブンちゃんこと、故本間(F)氏が生前、丁度1年ほど前、八ヶ岳か谷川岳へ行った時だと思いますが「蔵王にもアイスクライミングするところが有るらしいんだけど・・・」と、言っていたことが以前から気になっていて、インターネットで検索し、今回の山行になりました。
初日の天気は、まさに当たり日と言える快晴でした。ライザスキーワールドのリフトを2本乗り継ぎ、降りたところから10分ほどで下降する尾根の上に立ちます。
ところが、この下降点をすぐに見つけられずに樹氷帯の中をうろうろして1時間ほどロスをしてしまいました。
とりあえず下降点を見つけ、急な山毛欅林の尾根を70m程下ると沢床です。沢床から更に150mでお目当ての仙人沢アイスガーデンに到着しました。時既に11:50。
幾つかの蒼氷の立派な氷柱が有りますが、日当たりの良い一番面白そうなところは先行組が既に取り付いていました。聞けば新大山岳部の部員と言うことでした。
真っ正面の大氷壁は近寄ってみると、何層にもつららがオーバーハングしてかぶっていて、とても手に負えるものではありません。それでも何もしないわけにも行かないので正面左端の12m垂壁に大江がリード、伊藤がビレイでやってみることにしました。
最初のプロテクションを手の届くところへ1本ねじ込み、伊藤の頭を越えたか越えないぐらいで2本目のスクリューをねじ込んでいるとき、テンションを掛けていた方のアックスのピックが抜け、もう一方のアックスのピックも支えきれず、1本目のランニングに留まるより先に、雪の上というか伊藤の上というか、要するに落ちてしまいました。
両腕は既にバンプ状態でとてもすぐにリトライする気にはなれず、休憩することにしました。その間、内山、木村、戸貝はハングしたつららの内側に仙人のねぐらの様なスペースを見つけて、アックスやクランポン、アイススクリューの感触を確かめていました。
休憩していると学生達は場所を変えてきたので、内山、戸貝は左の氷柱へ。大江、伊藤、木村は再度、正面へ。大江、木村で左から巻上がり、ロープを下げ、伊藤が再トライしましたが、2~3歩しがみついて、あまりの難しさに降参。
ロープを撤収してみんなで、左のポイントへ移動し、氷柱取り付きの傾斜のあるところでアイスギアの感触を楽しみ、4時頃現地を後にしました。
夜はペンションスイスで”奥川入り”の横山さん等とも合流して楽しい時間を過ごさせて頂きました。
2日目は、予報通りの雪。それも半端じゃない、久しぶりに見る豪雪でした。
クライミングは止め、ペンションの裏で雪山でのロープワークの練習を1時間程度して、残りの時間はゲレンデスキーを楽しんできました。但し、「楽しむ」と言うにはほど遠い悪天でしたが・・・。
4.感想
新潟から高速も使わずに3時間ほどで、こんなに魅力的なアイスクライミングの出来るところを見つけただけでも、今回は収穫でした。次回がまた楽しみになりました。
今回、反省すべき事が幾つか挙げられます。
1)夏の沢以来ギア類にさわっていない者もいたのか、ロープワークを始め、まるで成っていません。時間を作っては(見つけるのではない)自宅で反復練習をしましょう。
2)幸い怪我はなかったものの、リードの真下でビレイするのは間違いです。落下物が予想されるところは、回避しましょう。
3)アルパインスタイルは、あらゆる技術を駆使するクライミングです。日頃のトレーニングを欠かさずにレベルアップしましょう。ロープワークはもちろん、筋力、ストレッチ、イメージの各トレーニングをライフワークにしましょう。
以上