1. 山域・メンバー
山域・山名 | 飯豊/石転び沢 |
ルート | 飯豊山荘~石転び沢~梅花皮小屋、往復 |
地図 | 長者原・飯豊山(1/25000) |
山行内容 | 山スキー |
メンバー | (L)渡辺 (峡彩山岳会) |
2. 行動記録
記録 | 渡辺 | |
日程 | 2009/5/10・晴れ | |
タイム | 5/10 | 飯豊山荘8:00~石転び沢出合10:50~梅花皮小屋13:40-14:10~飯豊山荘16:30 |
報告
小雪と連休直前の降雪のためか、ネット上の報告や記録も今ひとつと云う物が目立つ様子。この時期の定番の石転び沢も積雪が大変少ないとの情報である。行ったとしても、おそらく労力が滑りの満足度を上回るであろう。
梶川までの歩きは気が重いが、ここをシーズンに一度も訪れない訳にもいかない。用事やら何やらと山も3週間振りなので、今回は体力トレになると思われた。
飯豊山荘~梅花皮小屋
飯豊山荘への町道は、連休明けから開いている。駐車場の車は10台チョイと少なく、みんな雪が少ないのを知って他に行ったかと思ってみた。今春に買った自転車に跨り、スキーを背負って温ミ平を目指す。
荷物を担いでの自転車漕ぎは苦しい。スキーから靴から背負っているのが拙く、これは取付けるなり何とか改良したい所である。ネットでも自転車をアプローチに使った記録を見るが、あの人達は苦しくないのであろうか?
砂防ダムの手前で雪が出て、あと僅かなので自転車を終了した。まだ15分と過ぎていない、はやり乗り物は早いと感心する。ところが自転車を樹木に括っている最中に鍵を無くしてしまい、探している内に歩いたのと変わらない時間になってしまった。
この雪は50mほどで終わり、ダムを過ぎて登山道に入る。事前の情報もあり雪が少ないのは判っていたが、スキーで枝々を交わしながらの歩きは長い。地竹原で一旦河原に降りて、この雪もそう長くは持たないと思うが、冷気が有りがたい。滝沢出合は不思議と穴が開いていなかった。梶川の手前から登山道に戻り、左岸を捲いて梶川に降りる。転石で梶川を越したら本流左岸を進み、石転び沢との中間地点辺りで雪渓に乗った。
一応は雪渓だが怪しげな厚さと凹み具合で、この辺も崩壊するのは時間の問題と思う。石転び沢の出合で梅花皮の稜線を見ると、ホン石転び沢までデブリだらけの様相。右の門内沢の方が状態は良いみたいだが、今年はもう来ないかもと思い石転びに進む。
大石の頭が僅かだけ出ていた。雪量も増えて、とりあえず「崩壊しそうな」雰囲気はない。ただ沢中の凹みは顕著で、真冬に雪崩の堆積が少なかったと思う。斜面は下から見た通りに、ホン石転び沢までは殆どデブリ。帰りも滑りにならないのは明らかで、登りも下りも修行であった。北俣沢出合から沢を見てもデブリとクラックで、石転び沢のスキーは、今年はこれが最初で最後になるかななどと思いながら登る。
最後の壁はスキーを担いだ。土曜日からのバケツの様なトレースがあり、有り難く使わせて貰った。この斜面はクラック・デブリ・縦溝から逃れており、帰りは大いに期待できる。やがて小屋の屋根が現れるが、この屋根は雪に1回隠れるかと記憶していたので、そのまま小屋に着いたのは嬉しかった。さあ、大日岳とのご対面である。
梅花皮小屋~石転び沢~飯豊山荘
稜線はやや風があるが、天気も良いので数m下がったところで休憩する。稜線から僅かでも離れると過ごし易さが全く違うのであるが、何時もの事ながら感心するのである。小屋は数名が居るようで、北俣岳を見ると降りてくるパーティーが居た。
この景色も今年は見納め、スキーを履く前に大日岳をもう一度眺める。10分くらい前に1パーティーが降りて行ったので、それを確かめて斜面に飛び込む。
今日は縦溝も無くて快適、均一の雪質と云うのは素晴らしい。年に一度は石転び沢、どんなに雪が少なかろうがこの斜面だけは期待を裏切らない。
北俣沢出合で今日の滑りはほぼ終了、あとはデブリを交わしながらで、ホン石転び沢からはそれすらも出来なくなり修行の滑りであった。
梶川は若干の濁りが入り、水量も10センチくらい増えていた。道具を対岸に放り投げ、裸足にスニーカーを履いて膝を捲くる。登山道の登り返しが億劫だが意外と早く登れた、それよりもブヨが纏わり着くのには閉口で、防虫ネットが欲しかった。
その後も沢を渡るたびにブヨが現れ、水から離れると減っていく。ダムを過ぎて自転車を見る。ああ今日はこれで大正解。自転車に乗れば、もう追ってくるブヨは無いのであった。
感想など
- 事前情報の通りの、予想された結果。でも年に一度は石転び沢、今年も行けました。
- 自分としては下部登山道よりも、ホン石転び沢までのデブリと凹みが驚きです。例年の滝沢あたりの状況が、ホン石転び沢直下にあると云った感じ。
- 最新情報は「登山者情報」で。5/17で更新されています。(いつもお世話になっています)