浅草岳 [山スキー]

 

1. 山域・メンバー

山域・山名 浅草岳
ルート 大自然館~嘉平与ポッチ手前1530m、往復
地図 守門岳(1/25000)
山行内容 山スキー
メンバー (L)渡辺 (峡彩山岳会)

2. 行動記録

記録 渡辺
日程 2009/3/28
タイム 3/28 大自然館10:00~1530m13:45-14:05~大自然館14:45

報告

週半ばから時期外れの降雪があり、行先に迷った。谷筋は却下だし、何処にいってもそこそこのラッセルを覚悟しなければならない。結局は今年一度行った浅草岳を再訪する事にした。

3/1に行ったこのコースは緩傾斜なので、降雪直後は殆ど直滑降となる恐れも有るが、その時は体力作りと割り切る。とりあえず現地まで行って、気が乗らなければ大原スキー場で遊ぶと云う作戦であった。

930m付近まで

今日から高速料金の割引がスタートすると云う事で、小出I.C.から大白川へ向かう。下道を走る頃には雪はゴン降り、このまま八海山のスキー場へ行く事も考えたが、現地に行くことも無く撤退するのもどうかと思いそのまま進む。

左からR290が合流して、時計を見ると中之島I.C.から1時間以上が過ぎている。つまり新潟から大白川に行く場合、小出を経由するメリットがない事が判った。

大自然館には車が2台、先行トレースはスキーと歩きの両方である。雪は一向に止まずで、対岸さえも見えない。車を降りて雪玉を作ると簡単に握れて湿雪だと感じ、山に向かうテンションが下がる。ここの標高は480mで大原スキー場のトップが650m、スキー場の雪にも期待でき無そうなので暫く待つことにした。

後続が1台到着、やがて雪が止み日差しが差してきた。こうなっては雪もダメ、体力作りモードで先行トレースを追う。白崩沢沿いの林道に入り、ヘアピンを登る頃には汗も出てくる。一体あのゴン降りは何処へ行ったのか。

林道が下りとなる所でトレースは右に曲がっていた。そのまま林道を詰めるのがルートだが、トレースを追う事にする。860mの平坦地を経由して、通常のコースに合流するルートであると思う。

このコース、最初から地形の起伏を縫うような感じで登って行く。2~3の起伏を過ぎていよいよこれは使えないルートだと思う頃、更にヤセ尾根になった。1つ登り上げた広場で先行Pが休憩をしており、ラッセルのお礼を言って先に進んだ。ヤセ&藪尾根の雪堤の上を、新雪に隠れたクラックに注意しながら歩くが、水平移動で高度がさっぱり上らない。まあそれを承知でトレースを追って来たので、このルートが使えないと判っただけで良い事にする。

860m付近は田んぼを作れる程の平坦地、もう少し標高が高いと高層湿原であろうか。左から廻り込んで登り上げた所が通常コースとの合流点であったが、案の定、後続に1人に先を越されていた。まあ、あれだけ薮だのヤセ尾根だの出てくれば、それも当然かと思う。

通常コースは林道終点から杉林の中を登り、杉が潅木になったころ沢筋を詰めてここに立つ。登り返しは無く、滑りに支障のある藪も無い。実に効率的なコースであることが判る。

930m~1530m(嘉平与ポッチ手前)

ここからは一本調子で登るだけ、先頭でラッセルは20~30センチほどである。先週の火打の泊り荷物が効いているのか、体調は良い。しかしこの新雪も春の雪の重さがを感じられ、果たして帰りはスキーが進むのだろうかと心配になってくる。


前岳への稜線

 ゴーグルを持ってきたがサングラスが欲しかった、それでも願いが通じたのか天気は段々下り坂となる。日差しで雪が腐り帰りもラッセルなんて、考えただけでもゾットするのであった。

林道あたりではあまり体感していなかったが、やはり前回に比べると薮が多い。前回は滑りの最中に薮を避けたイメージは全く記憶に無いが、今日は所々で薮を交して滑らなければならない。まあ、平年であればこの時期でも充分な積雪があろうかと思う。


お願いが通じたか曇った

 稜線や北岳からムジナ沢源頭部も見えていたが、ガスに隠れてきた。お祈りが通じたか、これで帰りもスキーで行けそうだと安堵する。嘉平与ポッチの登りに掛かるころには前岳もガスの中、テンションは下がりヤメ時を思案しながら進む。

左からヤヂマナ沢の突上げが合わさる1530mで、前方の嘉平与ポッチもガスに隠れた。パック気味の滑ってもあまり面白くない雪、充分ラッセルしたと云う事で、今日はここ迄とする。

1530m~大自然館(駐車場)

ビールを飲んでいる間、一瞬だが鬼ヶ面が見えた。写真を撮ってコップに口を戻すと、表面の泡が僅かながらフィルムクラスト化しているように感じる。雪を踏んだ感触からしても、気温はそこそこに低いらしい。


鬼ヶ面方面

 滑りは、雪は予想通りであったが、藪は思っていた以上に邪魔で、いちいち避けなければならない。心配していた緩傾斜の滑りは、自分のトレースに入れば問題は無いが外すと進まずで、ターンなどはもっての外であった。

右手下にヤヂマナ沢を見ながら930mまで進み、左の沢状に入る。ここにはシュプールが何本かあった。杉林を降りて明るくなった所が林道の終点、前回に来たときに見覚えのある地形とご対面する。

積雪を測ると2.8mで前回は2.5mだった。今回の降雪を30センチと考えるとこの1ヶ月で積雪は増減なしと云う事になるが、上部の様子は少なくとも1~2mは減っていた感じ、何だか訳判らないが、この場所で測るのは適切ではないと云う事だろうと思う。

  • ラストパウダーを期待しましたが、標高の高いところでないと難しかったようです。
  • アプローチなどは問題ありませんが、快適に滑れる賞味期限は短いと思います。
  • 体力作れたし、時期を変えて同じ所に行くのも、山の変化が味わえて楽しかったです。