妙義/中木川小山沢~相馬沢(下降) 2008/11/17

タイム:車止め8:35~小山沢出合8:40~登山道12:25~相馬岳12:35-13:15~鞍部から相馬沢へ下降開始13:20~林道15:50~車止め16:00
人数:2人
総評:ナメと小滝の静かな沢登りが楽しめる。10mCS滝はロープを使った方が良い。登攀的な要素は薄いが、水線から離れると岩が脆くなりがちだ。詰めの支沢の選択次第では難しい場面も出てくるので初心者向けという訳ではない。相馬沢は2つの大滝を除けば下降しやすい沢。ゴーロと伏流が多く遡行する価値はあまり感じなかった。

凍てつく先週の那須方面とは違ってこちら妙義はまだまだ紅葉の秋。穏やかな日に静かな沢登りで今シーズンを締めることができた。この日は晴天で気温が上がり、防寒対策のはずの3mmウェットスーツがサウナスーツと化して汗を絞られた。
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左:F2-6m滝 右:朝日を浴びて
車止めから数分で小山沢の出合に着く。少し歩くと見えてくる巨岩CS滝は右の隙間を抜ける。F2-6m滝は釜の縁をへつっている最中に滑って水中に落ちてしまう。釜が浅いので助かった。取り直して水流をまたぎながら滝を直登する。巨岩CS滝8mは右のリッジを登った。12m滝はハングして登れそうもなく、ガイド通り右岸を登ってバンドをトラバースして巻く。
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左:落ち葉のナメ 右:10mCS滝を登る
二俣に着き、右俣の10m滝を確認して左に入った。この辺りになると水はほとんどない。だんだん傾斜の強いナメ床になるが、落ち葉が全面に積もっているのでナメという感覚は薄い。スタンスが良く見えないのでいちいち落ち葉を払いながら足を置く。ナメの奥にかかるのはちょっと手強い10mCS滝。fuutaさんはいけそうだということでノーザイルで取り付く。途中で厳しいらしくハーケンを1枚打ってスリングをかけ、大股開きでなんとか越えてCSの直下に着いた。ここでようやくロープを出し、あらためて確保してCSを乗り越えた。フォローの私が続く。CSの直下には残置ハーケンがあるが、よく観察するとCSと左側壁の間にスリングをかけられる隙間が開いている。古い残置ハーケンよりは頼りになるプロテクションが取れそうだ。

滝上はいよいよ水流が細くなり、なんとか水を補給して詰めにかかった。登山道に近そうな右寄りに入っていくと岩峰に行く手を阻まれる。脆い岩質でスタンスが信頼できず、直登を試みるも敗退。左にトラバースして沢筋に復帰し、ピークに直接上がる沢に戻った。この寄り道がなければ30分は短縮できただろう。詰めは地形図の印象よりも急登で、枯れ滝を含む急傾斜のルンゼが続く。滑りやすい落ち葉、部分的に脆い岩で意外と緊張するところだ。遡行4時間弱で登山道に出た。

相馬岳で休憩して鞍部に降り、ここから相馬沢への下降を開始する。源頭は緩やかな谷筋で、足元は岩肌より土が多く歩きやすい。標高900m付近に20m巨岩CS滝がかかり、ロープ2本での懸垂下降で降りる。久しぶりの空

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中懸垂になった。この滝は直登できるかもしれない。

20mCS滝を降りる私
標高750m付近で最大の30m滝がかかる。ロープ2本でも1回では届かず、左岸の中間に生える木でピッチを切ってようやく足りた。ここも一部は空中懸垂になる。下から見る大滝はハングした壁が立ちふさがり、水量はごく少ないが気圧される。右岸もハングした岩壁で手の着けようがない。遡行時に対面したなら左岸からの大高巻きになるだろう。
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30m滝を降りるfuutaさん
大滝の下はゴーロが延々と続き、伏流している区間が長い。下部にはいくつかナメ滝があるものの、総合的には登って楽しい沢ではなさそうだ。大滝2つさえこなせれば下りやすい沢なので下降には丁度良い。

もみじの湯が休館日なので、18号線沿いのトロン真癒医学養生院という場所で湯に漬かった。(自分達の風貌の怪しさは置いといて)怪しげな施設だが体は温まった。