胎内川黒石沢(飯豊・黒石山)[沢登り]

1. 山域・メンバー

山域・山名 飯豊連峰・黒石山
ルート 胎内川黒石沢
地図 木八差岳・二王子岳(1/25000)
山行内容 沢登り
メンバー 都丸(L)、渡辺国(峡彩山岳会)

2. 行動記録

日程 2006/7/23(日)曇り
胎内ヒュッテ7:30~黒石沢出合7:45~登山道13:20-14:20~胎内ヒュッテ16:20
その他 ルート図


(1)雪橋現れる


(2)第1のゴルジュ


(3)スリングを回収して登る

報告(都丸)


(4)ゴルジュの様子


(5)開けた河原

泊まりの予定がつぶれたので、飯豊前衛の沢でトレーニングとなった。黒石沢は胎内ヒュッテの少し下流で左岸から合流している。日帰り行程としてはちょうど良いところだ。朝一番の本流渡渉は水の冷たさがこたえる。最深部は腰までの深さがあるのでスクラムを組んで渡る。
黒石沢の出合付近は河原で、少し進むとゴルジュ状になる。落ち込みをいくつか過ぎると早速雪渓が現れ下を走る(1)。釜つきの4m滝は少々やっかいだった(2)(3)。この滝は下段がえぐれていてとりつけない。右壁のクラックにカムをセットしてスリングをかけ、さらに正面の壁にハーケンを叩き込んで足場をつくって中段バンドに乗る。ハーケンは残置になった。その後は3~4m程度の小滝が続いてどんどん越える。
ゴルジュが切れるとゴーロになって一息つける(5)。両岸に森を見ながらしばらく歩く。雪渓2つと左岸の崩壊地を過ぎると再びゴルジュ。小滝をいくつか登って再びゴーロになる。黒石沢は大きな支沢がなく現在位置が分かりにくい。支沢は細く滝になって流れ込んでいる場合が多い。

雪渓だらけ

ゴーロを淡々と歩いていくとまた雪渓になる。最初の雪渓は上を歩き、次の雪渓は先が切れているので右岸のヤブに入って懸垂で降りた。まだまだ上流には雪渓が続いている。渡辺さんによれば、この時期この標高でこれだけ多量の雪渓を見るのは初めてだという。雪の上を歩いていくと行く手に連瀑が見えてきた(7)。下の方は登れそうにも見えるが、いかんせん雪上からの下降が容易でない。結局そのまま左岸のブッシュに入って巻き続けることになった。核心の20m滝は降りても登れないだろう。次第に傾斜が立ってきて岩尾根になってきたので一度はロープを出す。クライムダウンで2段10m滝の上部に降りた。
左右岸から支沢が入る場所で、黒石山直下まで来たと判断する。本流筋の源流部は小滝が数個あるだけで、あとはゴーロの急登をひたすら上がるだけの単調な渓相だった(8)。手前の支沢を詰めた方が面白いかも知れない。源頭からのヤブこぎは数分で終わり、すんなり登山道に出られる。下りは草木が覆いかぶさるなど道の状態は良くない。
前半のゴルジュは面白いが、中盤以降はゴーロと雪渓歩きに終始した。雪がなければもう少し滝登りができただろう。合宿前に胎内川水系の様子を見ることができたのは良かった。


(6)雪靄にかすむ谷


(7)雪渓の先に連瀑が見える


(8)源流部