雲ノ平周遊 [夏山縦走]

1.山域・メンバー

山域・山名

北アルプス 雲ノ平

山行内容 夏山ハイキング、縦走
メンバー

L木村 他1名

天候  

2.行動記録

記録 木村
日程 令和5年8月31日~9月4日

3.報告

 前々から行ってみたかった雲ノ平と高天原温泉! しかし、遠いのと小屋泊り(昔と違って予約必須と値段)がネックとなっていたが、今回、中学の同級生から「行こてばね!」と声がかかり、前日の30日の夕方に新潟を出発。節約の為、海沿いを進み柏崎からR8号。親不知から高速で立山ICへ。手前のコンビニ(東京から夜行バスで立山行きと折立行きの乗換え場所)の広い駐車場で晩酌して仮眠。

 31日6時に有峰林道ゲートが開き、折立へ。月曜だが、駐車場はポツポツとしか空きが無い。準備をしていると、同級生が乗った夜行バスも到着して合流。7時にスタート。

 20年前に薬師岳と黒部五郎岳に登りにテント担いで来たことがあるのだが、道中の記憶は霧の中。ただ、登山道は歩き易く11時に太郎平小屋に到着。昼食後、薬師沢を目指し下降して15:00に薬師沢小屋に到着。ザックにはワイン3本分と缶ビール4本詰めてきたので、軽量化を図るため消費に努める。

快適な登山道

太郎平

薬師沢の吊り橋

9月1日

 6:00快晴のもと吊り橋を渡りいきなりの急登が始まる。朝一なので樹林帯の中をゆっくりと進み、雲ノ平に入る。アラスカ庭園・スイス庭園等の景観が有名だが、それよりも北アの名だたる山々が見渡せる景観に圧倒される。スケールがでかい! 天候にも恵まれ言うことなし!

雲ノ平山荘と水晶岳

赤牛岳

笠ヶ岳遠望

 昼食後、高天原に向けて下降を開始する。本日のもう一つの楽しみである温泉が待っている。心の中で「温泉♨・ビール🍺」と掛け声をかけながら進む。

 15:00に高天原山荘に到着。そそくさと受付を済ませ温泉を目指す。20分ほどで温泉に到着。露天風呂は先客がいたのでまずは内湯へ浸かる。ビールが旨い! その後待望の露天風呂に入る。ビールがより一層旨い! 北ア最深部での温泉をたっぷりと堪能する。明日からは稜線歩きなので早めに就寝とする。

どっしりした山容の薬師岳

雲ノ平山荘と黒部五郎岳

至福のひととき

ランプの宿

9月2日

 今日は水晶岳の下をトラバースして、ワリモ岳・鷲羽岳・三俣蓮華岳を越えて黒部五郎小屋までの長めの行程だ。6:00に高天原山荘を出発。途中の水晶池は干上がっているとの事でパスし、ワリモ北分岐に到達する。北に進むと水晶岳で、心が惹かれるが南の鷲羽岳を目指す。すれ違う登山者は軽いザックなので、三俣山荘にザックをデポして鷲羽岳・水晶岳狙いなのだろう。次回の楽しみに取っておく事とする。

 鷲羽岳からは、眼下に鷲羽池、そして赤茶けた硫黄岳、槍ヶ岳から穂高連峰と壮大な眺めに見入ってしまう。特に槍ヶ岳は小槍が重なるので、まさに天を突く堂々たる姿だ!

 400m程一気に下り、三俣山荘で昼食とする。水不足で麺類の提供はなく、カレーライスにする。ナプキンを渡され、食後はこれでキレイに拭いて下さいとの事。テン場の水はチョロチョロ出ているとの事で水を補給して、三俣蓮華岳を越えて黒部五郎小屋に16:00に到着。

鷲羽池もだいぶ水が少なくなっていた。

黒部五郎岳の雄大なカール

標高さ約400メートルの三俣山荘と鷲羽岳

常念岳など東側から眺めるよりも良いと感じた北鎌尾根からの槍ヶ岳

9月3日

 今日はのんびりと太郎平までの稜線コース。黒部五郎岳のカールを進む。やはりスケールがでかい!

 稜線にとっつき9:00前に頂上に到着。槍・穂のラストの眺めを堪能。加賀白山も広大な裾野をひろげどっしりと佇んでいる。頂上から一気に400m近くガツガツと下り、中俣乗越を経て赤木岳へ。右手に雲ノ平を見ながらのんびりと稜線歩きを楽しむ。午後になると黒部五郎岳や三俣蓮華岳方面にガスがかかってきた。北ノ俣岳からはゆるゆるとした下りで、15:00に太郎平小屋に到着。冷えたビールで乾杯!

 ガスが湧いてきたが夕方には晴れ、茜色に染まる薬師岳、雲に包まれた三俣蓮華岳、雲海に沈む夕日を眺めながら残りのアルコールの完全消化を図る。

残照の薬師岳

三俣蓮華岳は雲の中

富山湾の雲海に沈む夕日

9月4日

 今日は折立に下り温泉で汗を流し、新潟・東京へ。4泊5日のロングコースの最終日だ。6:30に小屋を出発し、9:15に登山口に到着。雨具を出すことのない快適山行に、自販機のひゃっこいジュースで乾杯! 

 今回は4泊全て小屋泊り(薬師沢・高天原はテン泊禁止)と財布にはキツイ山行だった。料金も10,500円から14,000円と幅があったが、コロナの影響で布団1枚+αのゆったりとしたスペースは快適であった。(昔は2畳に5人とかありました) 水にも不自由せず、時間になれば食事が出て来る。久しく体験してこなかったので、これはこれで良いなぁと実感した次第。

 🐻最後に子熊の見送りを受けて下山。

 10:00に出発してすぐの事。ふと見ると子熊が車道に! おそらく母熊が近くに居る訳だが、車慣れしているのか、全く慌てるそぶりもなく、悠々と歩いてました。

車には一瞥もくれず、ゆっくり歩いていた!

周辺図は「山旅GOGO」様より引用