残雪を満喫した月山・鳥海山 [会山行・春山合宿]

1.山域・メンバー

山域・山名

月山、鳥海山

山行内容 残雪期ハイキング、山スキー
メンバー

L伊藤 SL戸貝 太子・木村

日帰り 3日月山 楡井・佐越 4日鳥海山 吉川

天候  

2.行動記録

記録 木村
日程

2023年5月3日 月山

2023年5月4日 鳥海山

2023年5月5日 経ヶ蔵山

3.報告

5月3日 月山
 5時にふるさと村に集合、2台で北上し月山を目指す。5日までは好天が続くので期待が膨らむ。
8時に国道からスキー場への道に入ると、通行規制でシャトルバスでの移動となっていた。木村号は志津野営場に車を置き、予約したオンデマンドバスに乗るので通過。楡井号もなんやかんやで通過?
 8時43分のバスに乗りスキー場へ向かう。楡井号も混雑した駐車場にちゃっかり停まっており、楡井さんの「なんとかなるイズム」を実感。我々4人のリフト券も買っておいてと連絡し、乗り場へ向かう。
 チケット売り場も大混雑のようで、9時半ようやくリフトに乗車することができた。
 リフトを降りて準備に取り掛かる。すでに大勢の登山者が先行しているなかで、楡井・佐越の日帰り組はアイゼン登行、我々はスキー登行で頂上を目指す。
 姥ケ岳からの尾根道を進み登りに差し掛かる。例年よりも小雪で、途中で岩が露出しておりスキーを外して通過し、再びスキーで更に登って行くと頂上小屋と月山神社が見えてきた。
 頂上は結構風が強く前日の荒天の名残のエビの尻尾が出迎えてくれた。12時過ぎに神社の前の風が穏やかな所でお昼とする。眼前には朝日連峰、振り返れば明日目指す鳥海山が春霞の中で佇んでいる。

風の乱舞の置き土産

おバカな4人です。よい子は真似しないように!

残雪の朝日連峰

楡井さんのリンゴ旨かった!

鳥海山をバックに

13時に下山開始。そこでアクシデントが発生! 伊藤君の兼用靴のソールの前部がペラッと剥がれてしまった! そこで少しも慌てないのが楡井さん。ビニールテープでグルグルと一丁上がり!
 無事に岩場も通過してデポしたスキーを履き、姥ケ岳手前を目指し滑走する。楡井・佐越のツボ足組と見る見る距離が離れる。がしかし、姥ケ岳までの稜線は片斜面なのでトラバース気味の滑走となり、最後はスキーを脱いで登る事に。なんと、今度は伊藤の兼用靴の後部も剥がれてしまった! そうこうしているうちにツボ足組も追いつき、再び楡井工房によるビニールテープ補修を行う。
ここでツボ足組と分かれ、スキー組はゲレンデ裏側の姥ケ岳西面へ滑り込む。姥ケ岳手前の1,640m辺りから姥ケ岳と湯殿山の間の石跳川沿いを滑り、車を停めた志津野営場790mまで滑り降りる標高差800mちょいのコースだ。
300mほど快適な滑走を楽しみ、1,340m付近で大休止。伊藤君の靴も滑走では問題ないようだ。

太子・戸貝は4月23日にも同じコースを滑っているが、予想以上に雪消えが早いようで、その後は太子さんを先頭に雪割れに注意しながら川沿いを滑走し、15時30分無事に志津野営場に到着。
楡井さんに連絡を入れるとちょうど降りているとの事で再び合流。新潟までの帰路の無事を願い、我々は志津温泉で汗を流して、鳥海山祓川口を目指して北上を開始する。
今夜と明晩の泊りはなんとバンガロー!ぬくぬくと過ごす贅沢プランだ。明日合流して日帰り予定の吉川さんに、一緒にバンガローに泊まるよう連絡する。彼女は一人で東北周遊中との事。
象潟で食料を仕入れたが、今夜のメインの山菜が無かった。気を取り直して19時にバンガローに到着。
キャンプサイトは家族連れで大賑わいだ。ビール・ワインを楽しんでいると吉川さんが到着。明日も好天が期待出来るので早めに就寝する。

 

5月4日 鳥海山
 6時前に出発し、祓川の駐車場を目指す。上の駐車場は満杯だろうなぁと話しながらカーブを曲がると、路上駐車の車が3台ほど! ゲゲッと思いながら下の駐車場を進む。当然満杯であるが、隣との間隔を大幅に空けて駐車している車を発見。人も居たので、こういう時にうってつけの戸貝さんが交渉に当たる。ご夫婦で来られており、奥さんは運転出来ないというので、今度はリーダーの伊藤君がすかさず鍵を受け取り車を移動。2人の献身的な(厚かましいとも言う)行動のお陰で前部に駐車できる事になった。
 シールを貼り、伊藤君は予備のゲレンデブーツで、吉川さんはザックにスキーを着けてツボ足で7時にスタート。
すでに大勢の先行者が列をなして登っている。車が150台以上だからざっと計算しても400人以上が登ってくる事になる。
天気は快晴、風も大した事も無く、心配していた雪面の縦ミゾも発生していないようだ。
先ずは七ツ釜避難小屋を目指す。シール登行のロートル組を尻目に吉川さんはアイゼンも履かず、ストックもザックに着けたままワッシワッシと登って行く。

半袖で元気ハツラツ若さ爆発!

登り初めは意気揚々♪♪♪

進むにつれてグッタリモード

 9時ようやく避難小屋に到着し大休止したかったが、吉川さんは大分待っていたようなので早々に切り上げて出発する。徐々に高度を上げて行くと、早立ちした人達が降りてくる。スキー・ボード・ツボ足と様々だが、快晴の鳥海山を満喫している。こまめに休みを取りながら頂上直下まで辿り着く。
 スキー初心者の吉川さんは頂上が近づくにつれ、大丈夫かなぁと不安げな声が… 
 12時に頂上に、シールを乾かしながらランチタイム。休んでいる間にも続々と上がってくる。記念写真の後、13時20分いよいよ滑走だ!

 頂上直下のバーンをクリアすれば後は快適な斜面が続く♪
 絶好のスキー日和に鳥海山は初めての吉川さんも「これはヤバイですねぇ」と感動している。ただ、天気が良くても風が強いときもあるし、ガスればルート旗立てて行くときもあるんだから、快晴の今日を満喫しねばダメら!と伝える。
 避難小屋を過ぎ、下るにつれてさすがに雪もグズグスになってきた。

14時、無事に下まで滑り降り、一同大満足♪
 やっぱり鳥海山はいいなぁとしみじみ実感する。
 下る途中で恒例の戸貝さんのフキノトウタイムが始まり、伊藤と木村が「ここにもあるよ」とここ掘れワンワンと指示を出す。
今日こそは山菜の天ぷらが食べたいが、象潟のスーパーには無かったのでどうしたものか思案しながら下っていると、吉川さんの「食いしんぼレーダー」が作動して、タラノメ・コシアブラをゲット。
15m先の木々の中にあるコシアブラを瞬時に発見する、非常に高性能なレーダーでした。
バンガローに戻り、風呂道具を積んで象潟へ。
吉川さんは再び1人旅を続けるので象潟でお別れし、我々4人は汗を流してバンガローに戻る。
2日続けての山スキーで疲れも出てきたが、ろうれもろうれも天ぷらが食べたい!という事で太子さんにお願いする。割烹で修行した太子さんの天ぷらはカリッと揚がり、ビール・純米吟醸酒が進む絶品の旨さ♪♪♪
 食べて飲んで満足して早めの就寝でしたz z z

 

5月5日 経ケ蔵山
 今日は最終日、山形百名山の酒田市にある経ケ蔵山474mに登ってから新潟に帰るプラン。
 円能寺登山口を10時に出発、座禅岩・胎内くぐりなど、かつて修験の山の名残りをとどめる名称を通って、11時30分山頂に到着。展望台があり、鳥海山の雄大な姿を見ながらゆっくりお昼。

 12時30分下山を開始し13時過ぎに登山口に到着。三川町の道の駅、なの花温泉で汗を流す。
 入浴後、携帯から緊急地震警報がけたたましく鳴る。能登半島で震度6強、新潟も震度3との事。
見上げると温泉施設の照明もゆっくりと揺れていた。
被害は大したことが無いようにと案じながら、一路新潟へ安全運転で帰路に就いた。