角田山・小浜の氷瀑 [アイスクライミング]

1.山域・メンバー

山域・山名

角田山

山行内容 アイスクライミング
メンバー

伊藤(芳)・戸貝(直)・吉川

天候 1/29 晴→曇

2.行動記録

記録 吉川
日程

2023年1月29日

3.報告

 世間では約10年に1回の寒波と騒がれていたころ。角田山の氷瀑が例年になく凍っているらしいという情報を聞きつけ、アイスクライミングをしてきました。まさか家から30分の場所でアイスができる日が来るなんて、夢のような時間でした。

 場所は角田山小浜登山口の駐車場を少し奥に進んだところ。ここの滝が例年ツララ程度に凍るのは知っていたのですが、現地についてみてびっくり。滝のある岩壁ごと厚い白い氷に覆われており、今まで見たことのない景色になっていました。

滝の全景

 7時、全員集合したのでトップロープをかけに滝の上へ。先行した私だけ間違ったルンゼを登ってしまい、グズグズの壁を降りて登って無駄に疲れました。遅れて滝の上に着いたら、すでに戸貝さんと伊藤さんが木と補助ロープを駆使して支点を作ってくれていました。危なそうなツララを叩き落としながら60mロープピッタリの懸垂で取りつきに戻ります。

トップロープの支点を作る

スクリューは効きそうにない

 見るからに脆そうな氷。誰から登る?と顔を見合わせ、一瞬の沈黙・・・の中でわずかに動いた伊藤さんの手をを戸貝さんと私は見逃さず、すかさず「どーぞどーぞ!!」。アイス1年ぶりの伊藤さんに人柱になってもらいました(笑)。

 伊藤さんのトライ、ビレイは私。支点の場所が良いようでロープの流れはスムーズです。緊張の1打目、ボンと響くような嫌な音が。と思ったら、マンホール大・厚さ10cmくらいの氷板が表面から剥がれて勢いよく滑り落ちていきました。氷で雪がサンドイッチされていてそれが剥がれたようでした。その後もアックスの刺さりはいいものの、むやみやたらに叩くとすぐに壊れてラク祭り。そんな中でもさすがは伊藤さん、難なく登り切ってトップアウト。「いや〜怖かった〜」とのコメント。

シーサイドラインを通る車がみんなスローダウンして見ているようでした

 二番手は私。下半分は階段状で簡単ですが、途中から思っていたよりも垂直になっていて焦りました。いつも登っている八ヶ岳や蔵王の氷と違って凹凸のある立体的な形をしていたので、場所によってはハングに感じるところも。右に左にと弱点を突きながらじわじわとよじ登り、なんとかトップへ。左側からは水しぶきが絶えず飛んでくるので、びしょ濡れになりました。

右へ左へ

 三番手の戸貝さんも1年ぶりのアイス。ビレイ中、ふと後ろを見ると氷瀑の見物に来た人たちがちらほら。氷を登る戸貝さんは格好の被写体になっていたようで、「戸貝さん撮られてますよ〜」と激励を飛ばす。「疲れる!」とか言いつつも、着実にアックスと決めてトップへ。見物の皆さんからは、こんなところ登るなんてすごいですね!とのお言葉をいただきました。

上部は立っています

 全員が1回ずつ登ったころ、もう1パーティ来たと思ったら、佐藤まさるガイドのパーティでした。佐藤さんは何度もこの氷瀑をアイスクライミングで登られているそうで、今回のような登れる程度の氷結は実に5年ぶりとのことでした。

 休憩の後、ラインを変えながら一人2〜3回ずつ登りました。私は巨大ツララを乗っ越すハングのルートに挑戦してみましたが、2回とも核心部でテンション&敗退。ハングはバーチカルとはまた難しさの次元が違うことを思い知らされました。戸貝さんはシャワーラインに果敢にトライ、「シャワー!」連呼しながら楽しそうに登っていました(きんに君の「パワー」のイントネーションで)。

ハングのラインに果敢に挑むが・・・

最高のロケーションでのクライミング!

信号機トリオ

 11時、昼から会の総会があるので完全撤収。毎年凍ってくれたらいいのになあと思いつつ、毎年凍らないからいいのだろうか、などと考えながら、満足して帰路につきました。