御神楽岳 湯沢前沢右俣スラブ [アルパインクライミング]

1.山域・メンバー

山域・山名 会越・御神楽岳
山行内容 アルパインクライミング
メンバー L太子・吉川
天候 晴れ

2.行動記録

記録 太子
日程 2021年10 月10日(日) 0730 蝉ヶ平登山口 – 0830 湯沢出合 – 1000 湯沢大滝 – 1200 前の沢出合 – 1400 栄太郎新道 – 蝉ヶ平登山口 1630

3.報告

もう20年前にもなるだろうか、楡井さんと湯沢大滝経由でダイヤモンドスラブ帯を登攀したことがある。その大滝では雪渓の中に入り、したたり落ちる冷たいしずくを浴びながら大滝をガタガタ震えながら登った事を覚えている。おまけに上部で雷と突然の雨で恐ろしい経験をさせてもらった山なのだ。6月か7月だったと思う。

7時30分頃駐車場には6台ほど停まっている。へつり道が広谷川に沿って1時間ほど続いている、苔でヌルヌルしていて 沢を通過する場所は注意が必要だ。

油断したら谷底なへつり道

湯沢に入り沢沿いに進むがここがまた苔の沢で滑ること極まりない。吉川さんは軽登山靴で悪戦の連続です。小滝がいくつかあるが広河原に出て目の前に大滝、珊瑚クラックが迫って来た。昼前ではあるがここで大休止、昼飯タイムとした。まずはビールでのどをウルオシ、大滝の取り付き地点にて登攀ルートを探すが水線脇は無理、滝から少し右側からの乾いた岩盤から落ち口に向かえばクリア出来そうに見える。残置ハーケンなど探すが見当たらない、35メートルの大滝だ。吉川さんは珊瑚クラックの入り口で記念にと、まだホンチャンでハーケンを打った事がなかったので700円もする私のクロモリハーケンを「キンコン・カンコン」谷底に響かせていた。

警戒心のないイワナ

左が珊瑚クラック、右が湯沢大滝

少し下流の前の沢に入る。水流はほとんどな無い。川幅は狭く小滝がいくつか続く。 3m+5mの2段の涸れ滝。3m滝は簡単に上れ小さなテラスで2人悩む。幅2m弱の半筒垂直の5mである。カムで1ヶ目の自家製ヒモアブミで立ち上がり、カム2ヶ目は右手で身体を持ち上げ、3ヶ目のカムはグラグラで信用ならないが神を信じて上部に這い上がった。吉川さんにはロープを付けてもらい強めに引き上げようとするが何回かテンションがかかる。無理はないだろうこれを簡単に登れたら5.12レベルの登攀が出来ますよ。

水量少ないがぬるぬるが続く

すっきりしたスラブにでた

 

右俣側ヘとルートを取り、いよいよスラブ帯が見えてきてロープを付けて登り、2ピッチで590m登山道に出た。スラブ帯は楽しく登れた。下山は急な傾斜が続き注意が必要です。

ヤブもなく登山道に出る

振り返ると壮大な景色

ルート図

 

(吉川記)おまけ:人面岩。