上越線沿線/越後駒ケ岳 [山スキー]

 

 

上越線沿線/越後駒ケ岳 [山スキー] 2010/4/10

 

1. 山域・メンバー

山域・山名 上越線沿線/越後駒ケ岳
ルート 石抱橋~道行山~越後駒ケ岳~北斜面~小屋~道行山~石抱橋
地図 八海山・奥只見湖(1/25000)
山行内容 山スキー
メンバー (L)渡辺 (峡彩山岳会)

2. 行動記録

記録 渡辺
日程 2010/4/10・快晴
タイム 4/10 石抱橋7:45~道行山9:40~百草の池10:55~山頂12:20~二股13:05~小屋13:45~石抱橋15:50

報告

今週は土曜日が好天で、この時期の定番である越後駒ケ岳を訪れた。昨年に滑ったあの北面なら焼山で滑れなかった分を補えるだろう。白沢は下部が開いていると云う情報を聞いたので、今回は道行山経由の往復である。

山頂まで

石抱橋は車が7~8台、前の4人は河原を行くが、私は早々に右手の車道へ向かう。段丘の上に出ると荒沢岳が大きい。


荒沢岳

 やがて北ノ又川の対岸は別荘地となる、今日は薪の臭いはしなかった。土曜日なので、昨晩から来ている人が居ないからか。骨投沢を過ぎると川は本流と白沢に分かれ、柳沢の出合に着いた。1パーティーが最初の尾根に取付いて、前に出た4人と私が柳沢を進む。2番目の支尾根に取付き、最初の急斜面を登る。日も揚がったので東南斜面は柔らかく、ジグを切るのも容易だ。登り上げた所で1本、隣は最初の尾根に取付いたパーティーが苦戦している様子である。この尾根は細いので、登るも降るもスキーには不向きと2年前に学習したのであった。


右手が最初の尾根

 シュプールが2~3本有り、昨日も入山者が居た模様。道行山への急登は、いつものクラックで左斜面に入り、シールで登りながら帰路もスキーでOKと確認する。丸い高みが道行山、シールを外すか迷う所だったが、遅出もあったのでそのまま進んだ。


道行山

 鞍部で休んでいると、4人が追い越して行った。新潟ナンバーだったので話しかけようとも思ったが、そのうちまた追い越すだろう。小倉山をトラバースすれば駒ケ岳の本体は目前で、あとは標高を上げるだけである。百草の池から見た前駒の斜面は、週中に降雪があった模様で滑るには今一つのコンディションに見えた。


前駒と本峰

 登りは危惧していた通りの2色刷り斜面で、ジグを切るには楽であったが滑りは期待できない。ピークで4人パーティと話をすると、新潟望遠の人たちと判った。

小屋への登りは坪足でスキーを担ぐ。風が出てきたが、グサ雪で先行者のステップも有り楽勝。今日の一番手のテレマーカーが降りてきた。新雪が重いとの事である。小屋から離れて山頂へ向かうと風が弱まる。毎々の事だがそうなのであった。山頂でもう一人のテレマーカーにステップの御礼を言い、北面を覗きに行く。今だから言えるのかも知れないが、この時に登って来た斜面より下地が固いような、ここまでとは違った感触があったような気がした。


越後駒ケ岳山頂

山頂~石抱橋まで

続いて望遠Pも到着し、辺りを眺めたり談笑したりした。テレマーカーが北面に飛び込む。続いて望遠Pが小屋へ向かって行った。


フキギ

 北面は、表面がグサ雪だが下地は固いので快適な滑り、大回りでも上面のグサ雪が抵抗になり程良いスピード。先週の事で恐怖感があったらどうしよう、と思ってもいたのでこれだけ滑れて満足である。前方にデブリの堆積が見えた。頭しか見えず量が判らないので、左に寄ってみる。

頂上から緩まない斜度は足を取る新雪も無くなったので、調子は上がって来た。デブリはさほどの規模では無く、先にもシュプールが見えた。先のテレマーカーは問題無かったのだろう。

その時、訳も判らず転倒した。最後に見た景色の残像は、浜辺で地面から波打ち際を見た感じ。上方からのデブリに倒されたのであった。速度こそ無いが、流れる雪は重くて何もする事は出来ない。先週に続いての失態、全くマヌケであった。

まだ先週は流される中で体勢を立て直す様にと、もがいているだけだが四肢は動かせたと覚えていたが、雪に押えられた今日はそれも出来ない。せめて頭が上になれば良いのだが・・・と。途中で速度が落ちたが、第二波に押されてダメ。雪崩に遭うと洗濯機に入れられたかの様に、転がりながら落ちるのであった。

今度は止まった。頭が下だったので体を起こし、またもやスキーが外れている事を知る。沢芯はまだ流れが続いている、溶岩の様にゆっくりとした動き。頭上を見て、あんな上からと驚いた。あと5センチ降っていたら埋まっていたかもと思う。


止まった地点から


北面の全景

 表面がグサ雪だったので板は直ぐ拾えた。サングラスの紛失は仕方が無い。二股まで滑ると既に先行者の姿は無く、シールを着けて小屋へと急ぐ。頂上ではここで1本抜こうかと思っていたが、そんな気になれなかったのは当然であった。

小屋へは40分の登返し、宴会と言っていた望遠Pは出発していた。小屋下の急斜面を降りると前駒に人が見える。今日の最終組か、もしくは泊りのパーティーかも知れない。前駒で安全地帯に入り、もう急斜面に関わらなくても良いのだと安心する。

前駒から前半は面白く気分が復活、中盤から2色刷りとなり、後半は腿が張るスキーだった。これが落ち着いて楽しめる様になるには、まだ1~2週間掛かるのかも知れない。小倉山までもブレーキが掛かりまくりで、スピードが無くなりストックで漕ぐ事も強いられた。今日は天気が良すぎた様である。


前駒はシュプールだらけ

 鞍部でシールを付け、道行山に登返す。山頂で北面を降りたテレマーカーに声を掛けると、峡彩のこのページも見ているとの事。ならばと共通の知人が有ったりで、スキー談義に花が咲く。Yさんは道行山から柳沢に降りたかった様子だが、自分はここまで来てリスクを取るのも面倒だったので往路を選択、Yさんにも付き合って貰った。この辺は全面がグサ雪と、1色刷りなので却って小倉山辺りより滑り易く、シールで登返した分くらいは報われた。


Yさんの滑り

 柳沢出合でYさんと別れ、踵を解放して石抱橋へ向かう。対岸の別荘地に車音が聞こえる、この山中で週末の宴会も楽しそう。石抱橋で望遠さんに挨拶、片づけの途中にYさんも到着して、山スキーの談義を続けた。


また来よう

感想など

  • 先週に続いてトラブル、と云うか人災。気持ちの入れなおしが必要と反省。
  • 先のデブリを確めに左へ寄る前は何も起こって居なかったと思う。寄る時に下部を崩してしまい、支えが無くなった上部が芋蔓式に落ちて来たのでは、と考えますが、実の所は判らずです。
  • 今回は、滑り面の上の積雪が少なかった事が幸いしました。そんな規模でも、流れの中では全く動けないと判った事は収穫です。