1. 山域・メンバー
山域・山名 | 五頭/松平山 |
ルート | 魚止滝駐車場~大荒川→中ノ沢を遡行して松平山~>魚止滝駐車場 |
地図 | 出湯(1/25000) |
山行内容 | 沢登り |
メンバー | (L)都丸、中山(峡彩山岳会) |
2. 行動記録
記録 | 都丸 | |
日程 | 2009/6/8 曇り時々晴れ | |
タイム | 6/8 | 魚止滝駐車場7:15~最終堰堤7:45~松平山12:45-13:40~魚止滝駐車場14:40 |
ルート |
報告
【総評】五頭を代表する沢である。水量多く距離は長く、滝の数も多くスケール感がある。渓相に変化があり飽きない。ルート次第では泳ぎや激しいシャワークライムも楽しめ、暑い日に行くと良いだろう。高巻きはかなりの急斜面になる場所があり、的確なルート取りが必要になる。技術がしっかりしたパーティーならかなり楽しめる、お勧めしたい沢だ。中級者向け。
入渓~入り三階ノ滝前後
魚止の滝駐車場から右岸沿いの登山道を歩く。魚止の滝からすぐ入渓することもできるが、巻きが多く大変なだけで面白みは少ない。山葵沢出合先で登山道と分かれて踏跡に入る。30分で最終堰堤に到着、入渓した。短いゴルジュの後に5mナメ滝、7m階段状の滝と続きこの辺は容易に通過できる。逆くの字状に曲がった2段の滝は左壁をロープを出して登ることはできる。ただブッシュ交じりで登ってもそう面白いものではないので左岸の明瞭な巻き道を行く。
再びゴルジュ状になり5m滝。左岸の岩場を登って巻けるところを中山さんは突っ込むと言う。右のルンゼにかかったロープを頼りに登り、中間部に打たれた残置ピンのスリングをつかんで落ち口へトラバースして抜ける。古いロープに体重を掛けるのは怖いので上からロープを投げてもらう。滝上はトイ状の淵になっていて奥に小滝がかかる。本日初の泳ぎで取り付けば滝自体は簡単に登れる。続く4m滝を右から越えると谷は開ける。
少し歩くとゴルジュ内にかかる三段の滝が現れる。「入り三階ノ滝」と呼ばれるようだ。1段目を登れば井戸の底のような深い亀裂に囲まれる。五頭程度の低山にもこんな空間がある。2段目を下から観察すれば登れるかなとも思われた。3段目は厳しそうだ。戻って通常通り左岸から巻く。釜のある4m滝はショルダーで登り後続には固定ロープを出す。やはり釜のある4m滝。思い切って泳いで取り付いてみる。滑りやすい岩に苦戦するものの、右壁にスタンスがつながり直登に成功した。
「ヤゲン」核心前後
左岸から入るハナノ木沢を過ぎれば核心の「小ヤゲン」に入る。両岸急傾斜の谷筋に小滝を掛けて楽しい部分だ。4m滝は左壁にリングボルトがあり、ショルダーからアブミをかけて登れる。右壁からフリーで登れないかと試みたが水流を浴びすぎて退却。通常のルートからスリングの臨時アブミで登る。
谷筋はさらに狭まり「大ヤゲン」と呼ばれる連瀑になる。最初の滝は水を浴びれば越えられそうだ。その上はどうだろうか。夏にでも試してみたいところだ。右岸の急斜面から高巻く。途中で一箇所厳しい所がありロープを出す。右岸から支沢が入る箇所で懸垂下降で渓に戻る。すぐ上の10mナメ滝は簡単に登れ、滝上でゴルジュは終わる。
中ノ沢を詰める
この沢最大の18m滝は威圧感十分。下から見て登れるかな? と話したりもしたがやはり難しそうで左岸を巻く。
以前間違えて入った新タメ沢出合から上は自分にとっても未知の部分だ。出合から見える2段10m滝は滑りやすいので慎重に行きたい。すぐ上も2段の小滝。続いてミニゴルジュになり、チムニー状の登れる小滝が連続するといった楽しい渓相になる。どちらかといえば「小ヤゲン」の名はこちらの方がふさわしいのでは、などと話した。
1:1の権四郎沢出合から2つほど滝を越えると谷は開けて明るい源流といった雰囲気だ。緊張がほぐれて穏やかな気持ちになる。こんな所まで魚が棲みついているのは嬉しい。再び1:1の二俣になり、右のム沢は何もないので左の中ノ沢を詰める。最後の小滝登りを適当に楽しみ、ヤブ漕ぎ5分位で松平山山頂にダイレクトに飛び出した。
山頂はガスの中で展望はなし。山葵山あたりまで下りると晴れて展望が良かった。