二王子岳[山スキー]

1. 山域・メンバー

山域・山名 二王子岳
ルート 南俣~神社~山頂往復
地図 上赤谷(1/25000)
山行内容 山スキー
メンバー (L)渡辺 (峡彩山岳会)

2. 行動記録

記録 渡辺
日程 2008/2/2
タイム 2/2 南俣8:05~二王子神社9:00~独標10:20~山頂小屋14:10~15:20~二王子神社17:00~南俣17:25

報告

週末にかけて降雪があったが天候は一段落した。山スキーも3シーズン目、少しはスキーの腕が上がったかしら?とダメ元で二王子岳を目指した。

独標手前まで

出発がおくれたので、「行ける所まで」と思い出かける。南俣には車3台、先行トレールがあり、有り難く使わせてもらう。トレールの深さは膝下で、4~5人が先行している様子。

神社で一服、1人が休んでいたがこの人は既に帰り支度をしていた。杉林を過ぎ、登りにかかる手前で単独者を抜く。夏道を右に外れ、尾根へと向かう。登り上げの手前でトレールの勾配に付いて行けず、ズリ落ちること数回、ジグを切るが自力でラッセルするとペースが半分以下になる。尾根からの下降点には赤印が付いていた。

トレールは一王子の小屋に寄らず、右にカーブして独標に向かっている。しばらく行くとスキーの先行者に追い付く。ラッセルのお礼を言って先を行くと、更に2人パーティー、今日の先頭であった。ここまで楽が出来たのもこの人達のおかげ、ラッセルのお礼を言って先行する。独標手前でルートが藪の中に入ってしまい手間をかけて登り上げると、いつの間にかスキーの方に追い越されていた。この先、この人とは抜きつ抜かれつになる。

独標~1190m

 独標は積雪3.5m、風も無く穏やかである。少し行くと先頭になり、右にカーブして1190mへの登りになる。ラッセルは膝下、新雪の下が固く、意外と苦にならなかった。視界200m、登りの途中からルート旗を打つ。スキーの方が追い付き、「自分はここまで」と言った。時間は12:00、視界は無いが何と言っても今日は無風、私は14:00を目安に行動を続けることにした。後続の3人が追い付き、スキーは早いね、と須藤さんに言われて恐縮する。ここまでのラッセルの2/3以上は須藤さん達がトップだったのだから。

1190m~山頂

この先からは一人、下山時に滑りの楽しみが半減するが、ルート旗を打ちながら進む。登り返しの無いルートを取りたいが、視界も悪いので仕方が無い。油こぼしが見え、後ろを振り返ると、やっぱり帰りはUP~DOWNがある。

油こぼしは滑ると楽しそう、一服してピットを掘る。両手で引っ張ると壊れて、50センチに弱層を確認、あられのようだ。尾根筋で行くことにする。

もうラッセルも踝なのだが一面真っ白で雪酔いしそう。ポールに導かれて左に曲がり、稜線に出た模様、視界は相変わらずだが無風である。フードが要らないのだから驚いた。

ここからはクラスト混じり、奥の院を過ぎて小屋に到着。最後は左腿の付け根が痛かった。時間は14:10、小屋はシュカブラに埋まり、鳥居はモンスターになっていた。

 小屋ではお楽しみタイムと喉を潤し、ラーメンを食べる。ゆっくりもしていられないので急いでかき込み、この日に二王子の山頂に立てた事に一人で満足する。

何やら外が明るくなってきた。何と飯豊の稜線が見える。う~ん、これは帰るに帰れない。カメラは無いので携帯の電源を入れる。何と運が良い事か、正月は手も足も出なかった飯豊だが、今日は何かのご褒美か?

山頂~南俣

ガスって来たところでお開き、出発に掛かる。スキーの下りは早いが、ルート旗の回収がおっくう、調子良く3回も回ると旗があるものですから。油こぼしも問題なく通過、登り返しでトラバースを考えたが、旗も惜しいし、何よりも何かアクシデントがあったらOUTなので忠実に稜線通しで回収しながら下りる事にする。

1190mからは回収は終わったがこれからは藪との戦い、微妙な登りも随所にあり、二王子スキーの真骨頂となります。新雪は幾分か滑れる様になりましたが、藪スキーはまだまだ下手くそ。修行の道のりは遠かった。独標から藪はいよいよ濃く、転倒を繰り返しながらの下山、もう木々を避けるのも面倒になりそうだけれど、「ケガしたらビバークで一夜!」と言い聞かせながら杉林まで降り、やっと転倒から開放されました。

杉林の中は、木から落ちた雪で雪面が固くてコースターの様に走るのですが、腿はこの辺で限界でした。神社を通り、橋でスキーを外して坪足で林道に向かいます。あとは滑るだけ、と一王子あたりからこの最後の林道を待ち望んでいたのですが、気温が冷えてボブスレーのコースになったトレールは、ガタガタと本当に腿に辛かったです。

懐電直前に南俣に到着、丸山さんに報告の電話を入れて今日の山行を終えました。