1. 山域・メンバー
山域・山名 | 五頭連峰・菱ヶ岳 |
ルート | 石戸川カケオリ沢遡行~菱ヶ岳~石戸口下山 |
地図 | 出湯(1/25000) |
山行内容 | 沢登り |
メンバー | (L)都丸(単独、峡彩山岳会) |
2. 行動記録
日程 | 2007/5/12 晴れ時々曇り | |
タイム | 5/12 | 無名橋左岸(駐車スペース)7:45~入渓8:20~五郎兵衛沢出合10:30~稜線12:50-13:50~石戸登山口16:10~無名橋左岸16:30 |
報告(都丸)
菱ヶ岳南面から流下する石戸川のカケオリ沢を遡行した。前半の長いゴーロ歩きが難点だが、核心に入ってからの裏五頭らしい手がかりの少ない滝群はほどほどに楽しめる。
ゴーロ歩きとナメ・小滝の下流部
概念図
石戸川沿いの道は、右岸から左岸に渡る橋のすぐ上で崩壊していてクルマでは通行できない。橋のすぐ上のスペースに駐車して歩き出す。途中、ゴルフ場からの排水が人工的なナメ滝のような珍妙なつくりになっている(1)。30分ほど歩くと道がなくなり入渓する。下流部は長いゴーロ歩きが続くので、退屈しのぎに釣りながら遡行する。が、釣果はなく魚影も見なかった。
釜のある2段の滝(2m+5m)は登れず、左岸を高巻いて懸垂で降りる(2)。途中で大量のカモシカの糞を見た(3)。小滝(4)のいくつかあるゴーロをしばらく歩くとミニゴルジュになり、釜のある2mCS滝(5)。右の側壁を登るが意外と難しい。すぐ上に釜のある5m滝(6)がありこれは取り付けない。右手前の壁を低く巻けそうだが、一抹の不安があったのでもう少し手前から高巻いて懸垂で降りる。
五郎兵衛沢出合まで2時間ほどかかった。ここからは簡単に登れる小滝とナメが続く。西ノ沢出合は右岸の細い支沢と合わせてほぼ三俣状だ。右のカケオリ沢に入る。小滝(7)をいくつか登ると二俣になる。左は大日山と菱ヶ岳との中間鞍部に出、右は菱ヶ岳直下に出る。右俣に入るとすぐに沢は高度を上げて滝が連続するようになる。出合の3m滝を越えると3段15mナメ滝(8)が行く手をふさぐ。1段目は容易、2段目はトイ状で水流の中にホールドが繋がっている。3段目は流木利用+バックアンドフットでチムニーを越える。
源流部に核心
さらに上部の二俣に着いた。左俣は上で雪渓がかかっているようだ。12m滝(9)をかける右俣に入り、滝を横目に右岸を低く巻く。直登も可能だろうが上部は厳しいと思う。すぐ上の小滝を越えると2段10m滝(10)。1段目はフリクション勝負。2段目は細かい上に滑りやすいスタンスをごまかしながら右壁を登り、落ち口のガバをつかんではい上がる。小滝をいくつか登った後の5m滝(11)は右岸を巻く。スラブ状の10m滝(12)は近づいてみると遠目よりも傾斜がきつく左岸の巻きになる。最後の6m滝を水流沿いに直登するとすぐに水はなくなる。20分のヤブこぎで981mピーク西寄りの尾根に出た。
下山後、犬に追われる
菱ヶ岳から野須張峰経由で石戸の登山口へ下山し、川沿いの道を遡ってクルマに戻る。
荒沢出合の建物を通りがかった時のこと。「ワンワン!」の声方向を見ると犬が一直線に向かってくる。回れ右して全力ダッシュ。すぐ下流にかかる橋を渡って逃げ込むとそれ以上追っては来なかったので、左岸の堤防の上を歩いてクルマに戻った。対岸を見ると、追ってきた奴を含め建物周辺で4~5匹の犬が吼えあっていた。野犬なら危険だし、飼ってるなら違法だ。とりあえず帰り際に集落の人に知らせておいた。次に来た時にもいるようなら相応の機関に通報しよう。
■参考資料
峡彩ランタン会. 五頭山塊の沢(ラテルネ第8号別冊), 2002.