石戸川川胡桃沢(五頭連峰野須張峰)[沢登り]

1. 山域・メンバー

山域・山名 五頭連峰野須張峰
ルート 石戸川川胡桃沢
地図 出湯・馬下(1/25000)
山行内容 沢登り
メンバー 都丸(L,単独)(峡彩山岳会)

2. 行動記録

日程 2006/6/3(土)晴れ
タイム 入渓9:30~登山道14:30-15:30~下山16:30

報告(都丸)


(1)4mCS滝


(2)15m滝


(3)10m滝


(4)2段30m滝

石戸川支流の川胡桃沢は、石戸の登山口脇をチョロチョロと流れている。源頭の標高は750m程度で主稜線には届かない。入渓地点の谷は狭くてうっかり通り過ぎてしまいそうだが、核心部の滝群は意外とスケール感がある。

また遅いスタートになってしまったことを少しだけ反省しつつ、登山口脇の小さな駐車スペースにクルマを止める。登山者が尾根を登っていくのを見送った。コンクリートの沢床を横目に陰気な杉林の下をしばらく歩く。堰堤2つを越えると沢らしい景色になった。入渓から30分後、河原で休んでいると上から降りてきた釣り人2人に出会う。釣り終えて帰るところだと言う。

最初の4m滝は右から越える。次の4mCS滝(1)は右壁に微妙なスタンスを探して登る。少し行くと奥から豪快なナメ滝が見えてきた。核心部連瀑の最下段15m滝だ(2)。シャワーを浴びてとりついて時間をかければ登れそうな感じもする。今日は左岸のヒドに入って巻く。連瀑は合計5段60mの見事なもの。こんな小さな沢に大滝があるのだから、沢の姿は入ってみなければ分からない。最上段の8m滝の手前に降りて左からとりついてみる。しかし登るにつれて怪しくなってきた。泥の乗った湿った草付きは気を抜くとズルズル滑る。頼りになるのは細い枝だけ。落ち口に抜けるのも難しい。このまま行くと進退窮まるので、嫌らしいトラバースで右岸のブッシュにたどり着き、結局そのまま巻いた。やはり安易に草付に踏み込むものではない。

沢床に下りて少し行くと10m滝が現れる(3)。ここは左の3m滝をかけるヒド状の支沢から巻く。取り付きが少し悪い。縦横にからむつるに悪戦苦闘しながら沢床に下りる。この先はゴルジュ状だが、ナメ床と落ち込みの連続でほっとする。谷が開けると行く手に2段30m滝(4)。上段は垂直の壁からヒョングリ状に噴き出し、岩に叩き付けられた水流は直角に曲がって下段のスラブを駆け下りる。川胡桃沢では随一の迫力ある滝だろう。左の尾根にとりついて巻く。幅広の6m滝は右の土壁にアイスハンマーでステップを切って登りブッシュをつかむ。その後もチムニー状10m滝、滑り台状の6m滝と登れない滝が続いて高巻きを強いられる。

流木利用で足がかりをつくったり、手がかりの少ないチムニー滝を強引に登ったりするなど、源頭に近づいてもまだまだ遊べる。登山道につながる釜場清水に出て遡行を終えた。

川胡桃沢は全体に手がかり少ない滝が多く、高巻きの連続になった。焼峰の袖ノ沢が小さくなったイメージだ。下部の連瀑は直登もできそうなので別の機会にやってみたい。腕の疲れる一日だった。