1. 山域・メンバー
山域・山名 | 五頭連峰菱ヶ岳 |
ルート | 安野川大沢与平沢 |
地図 | 出湯(1/25000) |
山行内容 | 沢登り |
メンバー | 都丸(L,単独)(峡彩山岳会) |
2. 行動記録
日程 | 2006/5/27(土)晴れ |
タイム | 駐車場8:30~与平沢出合10:30~菱ヶ岳13:30-14:00~駐車場15:30 |
報告(都丸)
菱ヶ岳・五頭山をめぐる山塊を源頭とする大沢・小倉沢・金山沢の3本の沢は合流して安野川になる。本流筋の大沢は標高500m付近で、菱ヶ岳に直接上がる中ノ沢のほか与平沢・ガンケ沢と分かれる三又となる。
どんぐりの森へ通じる橋の手前で左岸側の駐車場にクルマを止めた。大沢には堰堤2基があり、下流側堰堤の少し上流から入渓する。駐車場の時点で強風が気になったが、谷底はそよ風に揺られる穏やかな木漏れ日が差し込んで快適そのもの。明るい河原をひたひたと歩く(1)。
三又までの2時間弱はゴーロ歩きが続く。たまに5,6mの小滝がある程度で厳しさはない(2)。
10時30分前に三又に着いた。右手の中ノ沢は以前に遡行している。出合直後から連瀑の核心となる沢だ。今日は三又真ん中の与平沢に入る。すぐに右から6mの滝。手がかり乏しく、左のヒドから落ち口のブッシュをつかんで腕力で強引に越える。12m滝は右のバンドに取り付き、2/3ほど登って水流を渡る。難しくはないが高度感があって緊張する場所だ。続く4m滝は水流左の壁にスタンスを探す。登れる滝が次々あらわれてテンションが上がってきた。
標高600m~700mにかけては両岸急傾斜で、谷底には雪渓が断続的に残る(3)。スノーブリッジの下を走り抜ける瞬間はいつも息が詰まるものだ。これだけは何度やっても好きになれそうにない。さらに続く崩壊しそうな雪渓と難しそうな滝が見えたので、右岸のブッシュにとりついて高巻く。高巻き中、この沢では最大だろう15m滝が上流に見えてきた。直登困難と見てそのままトラバースし、横断する小支沢を登って15m滝の落ち口に降りた。高巻き終了まで30分。雪がない状態でルートを吟味すればもっと短い時間で抜けられるだろう。
その後も何度か雪渓が出てきて一度は上を歩く。標高800m付近の最後の二又から上には雪はない。下では青々と茂る両岸の木々も、この辺りに来ると春の芽吹きが顔を出す程度だ。小滝を快調に登っていく。源頭の水はいきなり消え、斜面から水が湧き出していた。稜線上は強風なのでヤブの中で休もうかとも思ったが、虫がうるさいのでとりやめ、ヤブ漕ぎ3分で稜線に出る。菱ヶ岳山頂まで15分程度の場所だった。無人の山頂は強風のため長居はしないで早めに下る。途中すれ違った人1人、追い越した人1人。下の駐車場にはそれなりにクルマが止まっていた。登山者の多くは五頭山方面に行ったのだろうか。