1. 山域・メンバー
山域・山名 | 谷川岳 |
ルート | 一ノ倉沢 衝立岩中央稜 |
山行内容 | ロッククライミング |
メンバー | L大江、楡井、戸貝 |
2. 行動記録
日程 | 2005年 7月24日 天気 曇り |
タイム | 一ノ倉沢出合駐車場6:30~テールリッジ~7:30中央稜取り付き7:45~13:20終了点13:40~北陵~16:30一ノ倉沢出合 |
中央稜登攀ルート
報告:大江
昨年秋の雨中の「2ピッチ」からリベンジの機会を伺ってきて、すんなりとは行かなかったが、今回ようやく念願が叶った。参加メンバーのスケジュールを考慮してアタック当日のみの日帰り山行として計画した。
一ノ倉沢出合を出発して最初の右岸を1回高巻くと直ぐに雪渓に乗れ、テールリッジまでスタスタ歩いて行けた。中央稜取り付きまでは僅か1時間で到着。
見上げると2ピッチの支点付近に3人パーティーがいる。その内の一人がルートではない、草付きの妙なところにいて一向に動かない。後から追いついて聞いたところによると、大阪から来たパーティーでルートがよくわからなかったようである。
1ピッチ:取り付きから左上する。ピンは少なめだがさほど傾斜はきつくないし、ホールドもしっかりしている。ピッチ終了間際に直上するか、左に移動するか迷うところがある。
2ピッチ:「泥のルンゼ」と言われているそうだが「泥」などどこにもない。1ピッチ目の支点から南陵側、左に横移動してからクライムアップする。ルンゼの中は切り立っているが微妙なスタンス、ホールドの登攀を楽しめる。ピッチ終了はルンゼを抜けて右に回り込んだ3ピッチ目の支点でリッジ上だが、昨年の経験から確保するのにロープがものすごく重くなるので少し手前に作った。
3ピッチ:リッジからフェイスを直上する。自分の位置が位置なので戸貝の頭越しに登り始める。
ホールドも多くピンも多いので、見た目より楽に登れる。
4ピッチ:フェイスをそのまま直上する。終了間際に核心部のかぶったチムニーがあるが、チムニーにはいるとザックがつっかえて直上が難しい。案の定後から来た楡井も「ココどうやった?」と聞いてきた。ここは一旦左のフェイスに体一つ移動して越える。
5ピッチ:ルンゼを左巻き気味にライムアップする。感じとして、2ピッチの「泥のルンゼ」と似た感じ。しかし、ホールド、スタンスは大きいが浮き気味で危うい。しっかり確認して掴まなければならない。ルンゼをぬけたところで大岩の影にピッチを切る。 6ピッチ:大岩の影からチムニーをくぐり、ピナクルの岩の間にピッチを切る。
7ピッチ:藪、草付きの浮き石の多いフェイスを落石しないように気をつけて登る。
8ピッチ:7m程直上して右下のルンゼにクライムダウン。残り5mをフリーで登って終了である。しかし、この最終ピッチは支点から直上しないで、右のルンゼに降りてからクライムアップするのが正解のようだ。
下りは、北陵からコップスラブ略奪点まで6ピッチ半の懸垂。1、2ピッチは普通の懸垂。3ピッチは足元の見えない滑りやすい泥の笹藪を懸垂する。少し笹藪をフリーで下ってから4ピッチ。太いダケカンバまでの藪混じりを下る。5ピッチはダケカンバからコップスラブに降りるのに空中懸垂する。残りは略奪点までトラバース気味に懸垂する。コップスラブは落石が多いので常に上部に注意が必要である。略奪点でロープを仕舞い靴を履き替え出合を目差す。
感 想
一昨年前、ブンちゃんと中央カンテをやって以来の完登が出来てとても満足している。「今回中央稜3回目」という楡井が同行してくれたのも心強かったし、ほとんどリードさせてもらえて十分に楽しませてもらった。それにしても戸貝のモチベーションの高さには感心させられた。