粟ヶ岳サワラ沢・リーダー研修山行[沢登り]

(日時)   平成13年6月16(土)-17日(日)

(目的)   ルートファインディング、高巻き、支点の取り方、確保、登攀、ランニングビレイ、雪渓の対処を訓練

(メンバー) L.楡井 中沢 都丸 佐藤

行動

朝9:00八木鼻の先「いい湯ら亭」集合、村はずれの五百川(いもがわ)駐車場を出発、棚田を抜けて沢沿いの登山道を行く。赤い金網状の橋から入渓する。さっそく佐藤がヒルの歓迎を受ける。サルトビノ滝を左に淡々と進むが昨日までの雨でかなり水量が多いようだ。登れる滝は頑張って取り付いた。楡井、佐藤で確認しつつ、しぶきを浴びながらも中沢、都丸に積極的にやってもらうことにより、今回の目的である支点の取り方、確保方法の学習を実施した。

楡井さんが先回(H6.6.18)遡行したときは登れた滝も今回はだいぶ滝の幅が違うとのこと。登れなければ、高巻きで、これもまた今回の目的であるルートファインディング、高巻きのやり方など緊張感の中やれた。始めての本格的なヤブコギながらも都丸は遅れることはなかった。

お昼からは雪渓も現れその見方、対処の仕方もやれた。1箇所、雪渓ブリッジくぐりでは高度感のある登りや、高巻きとはまた違った緊張感と恐怖心を感じる。

 4時前ころからは泊まり場を意識し高巻きや雪渓歩行をしていたが中々良いポイントがない。ゴルジュ滝を佐藤がツッパリで2つほど越え確保、ロープを回収し先を追いかけると、スラブ状の壁が現れ、滝が水煙を上げている。都丸確保で楡井Lが水流の左側壁を取り付き始めていた。見た目の通り、かなり悪いようで四苦八苦し1ピッチを登りきった。すごい!しかし時間も6時を回っていたのでこのままでは暗くなるし、疲れもきているしうまくない。ふと見回すと右岸にヒド状がありなんとか入り込める。楡井Lの了解指示もあり中沢と佐藤は、そのヒド状へ上がった。上がるとなんなく草原の段丘についた。ヒメサユリやニッコウキスゲも咲いている別天地のようだ。別な意味での別天地にいる楡井、都丸のガンバリペアの様子をチラチラ見ながらビバーグの設営準備をする。これもまた学習になる。ガンバリペアがついた頃には薄暗くなり、急いでツエルトに入り込み、乾杯した。

食担の中沢はうまく準備をしてくれた。米とレトルトカレー、レトルト牛丼でおいしい。缶詰もある。十分疲れを癒せた。若い二人は9時には眠りについたようだが、後の二人は相変わらずであった。

17日6時半には出発。泊まり場から懸垂下降の練習、すぐに滝の登攀。水量は昨日に比べかなり減じた。ハーケン、ランニングビレイの取り方を今日もしぶきを浴びながら頑張る。むずかしいが快適な滝が続き、そのつどしっかりと判断、確保、登高を時間をかけて行った。

いよいよ本流も水が枯れブッシュに飛び込み主稜に出た。当初、牛ヶ背に出るつもりであったが、きっちりと本流を詰めてしまった。

登山道に出て、すたこら山頂へ、川内の山河に思いをめぐらす。下山の中~後半、ツルツル滑り難儀した。

メモ記録と読図を少々おろそかにした反省があるが、二日くらいの山行で中々全ての事項はやりきれない。6月のこの時期の泊まりの沢登りはこれまでなかったし現に体がこなれていないという感覚がある中で、今後の中沢と都丸の意欲に大きな成果を感じた。合宿に向けて今後も沢トレーニングにがんばろう。楡井リーダーご苦労様でした。

記:佐藤(Y)