中木川烏帽子沢左俣遡行〜右俣下降(裏妙義)[沢登り]

1. 山域・メンバー

山域・山名 裏妙義
ルート 中木川烏帽子沢左俣遡行〜右俣下降
地図 南軽井沢(1/25000)
山行内容 沢登り
メンバー (L)都丸(単独、峡彩山岳会)

2. 行動記録

日程 2006/11/4 晴れ
タイム 11/4 国民宿舎9:25〜烏帽子沢出合10:00〜稜線12:00-13:00〜右俣下降点13:10〜下山15:20

報告(都丸)

 妙義山塊にははじめて来た(群馬出身なのに)。今回は初級者向けとされる中木川烏帽子沢を遡下降してみた。水はほとんどなく、沢登りというよりルンゼ歩きの趣がある。春秋には手頃だろうか。

左俣出合まで


(2)8mCS滝


(1)こんな場所も

 国民宿舎の左側から続く登山道は、籠沢を横断したり沢床を通ったりしながら続いている。今回は道が最初に沢を横断する地点で入渓してみた。烏帽子沢出合まで滝といえる滝はないものの、巨岩の詰まったゴーロの隙間をすり抜けていくのでそれなりに楽しめる。半洞窟状の地形もあって面白い(1)。水は大半の区間で伏流している。
 烏帽子沢に入ってすぐに8mCS滝が現れる(2)。巨岩のチョックストーンの下に入って2,3歩上がってみる。手がかりのない急傾斜の滑り台でやはり無理そうだ。トポ通りに左岸のルンゼから高巻く。小尾根を乗り越した場所の斜面の傾斜はきつくはないが、木を伝って降りるにはヤブが薄くて少々不安があったのでロープを投げて懸垂下降した。せっかくロープを使うなら手前の尾根の上から垂壁を降りた方が面白かっただろう。続く滝はナメ床に巨岩の石が乗っている状態。フリクションを効かせて越える。

左俣遡行 〜堰堤状の逆層の滝〜


(4)堰堤状の滝が続く


(3)この辺から核心

 二俣付近は再び伏流する。左俣に入り、右岸の炭焼き窯跡を過ぎると核心の滝群が出てくる(3)。最初の4m滝は少ないホールドをつなげて右から、続く4m滝は水流左をダイレクトに登る。8m滝は左岸のルンゼから巻いた(4)。登るなら右岸のルンゼから落ち口にトラバースするルートが考えられる。滝は全般に堰堤状で逆層の岩からできていて、それなりに手ごたえがある。2m滝のある二俣を左に入った。4m滝は水流右の乏しいホールドを拾って登る。核心最後の6m滝は取りつきがポイント。左から大また開きで安定したスタンスに足を乗せ、一気に立ち上がって斜上する。
 上部はルンゼ状のナメ床で勾配がきつくなってきた。落ち葉がたまっているので足場をいちいち確認していく。稜線への詰めは急登になるので、木のつながるラインを選んで登る。

右俣下降〜下山

 稜線上の登山道で1時間の休止。紅葉の盛りで入山者が多いらしく何組ものパーティーが通り過ぎた。烏帽子岩を過ぎる箇所まで10分ほど登山道を歩き、源頭らしい谷筋から右俣に下降する。
 ルンゼ状のナメの急傾斜でまずロープを出す。下の核心には6〜8mクラスの滝が連続し、登れば面白いだろう。下から見れば大したことのない滝でも、上から見ると手掛かり少なく見えてクライムダウンできる滝は少ない。烏帽子沢出合まで7回の懸垂下降を要した。越後の沢と比べると、少雪のため木がまっすぐ立っているのでザイルを幹に通すだけで良く、支点のすっぽ抜けの心配をしなくて済むのは楽だった。反面、細い枝は体重をかけると折れるんじゃないかという頼りなさも感じた。烏帽子沢出合の8mCS滝はチョックストーンの隙間から空中懸垂。登れない滝を下るのも良いものだ。

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