上越線沿線/柄沢山 [山スキー]

1. 山域・メンバー

山域・山名 上越線沿線/柄沢山
ルート 清水~柄沢~柄沢山~ゴトウジ沢左俣~柄沢山~柄沢~清水
地図 巻機山(1/25000)
山行内容 山スキー
メンバー (L)渡辺・都丸(峡彩山岳会)

2. 行動記録

記録 渡辺
日程 2008/4/5・晴れ時々曇り
タイム 4/5 清水7:10~堰堤8:10~1630m10:20~柄沢山11:25-14:05~清水15:00

報告

尾根筋の山行が続いたので、今回は快適大斜面に行きたかった。行き先を会の先輩に相談したところ、当会でも滑降経験がある柄沢山を勧められるが、スキー初年度の相棒の足回りが気になる。アイゼンを持っているかと聞いたら「買ってくる」との気の良い返事であった。

GWに槍ヶ岳の集中を計画しているし、アイゼンデビューも兼ねれば丁度良い。登りは沢筋を詰めて行き、現場の状況を見て尾根筋に逃げる事にする。

新潟~清水~柄沢山

新潟を4:40に出発して大和Pで高速を降りる。6時を過ぎたので、高速の通勤割引が効いて嬉しい。そこからR291で清水に向かい、除雪終了点で車を降りた。10台近くの車があるが、巻機山と柄沢山は半々くらいであろうか。ここに架かっている橋が柄沢の橋で、左岸の台地状から取付いた。大変に判りやすい取付きである。


出発地点

 柄沢左岸からしばらく行くと林道が合わさる。時折、小規模なデブリもあるが、まだまだこれからであろう。いつの間にか林道も無くなり、先行者の跡を追う。沢沿いの歩行は勾配が丁度良く、帰りも登り返し無しでバッチリである。


下部アプローチ

 そろそろかなと思うと前方にスリットの入った堰堤が見えて来た。右岸から超えてスリットを覘きに行くと、水流は無く1mくらいの段差になっていた。


堰堤を越える

 ここから勾配が増し、しばらくで稜線が見える。中流部の全容が現れるがデブリだらけの模様であった。これでは溶けなきゃ滑れないが溶ければグサグサで、どう転んでも快適な滑りには程遠い。上部に期待するとしよう。


中流部はデブリ

 1200m付近で先行者が休んでおり、「沢通しで行くのか」と聞かれる。行ける所まで行って、最後は現場で決める、と答えた。彼らはここから尾根に上がる様だ。傾斜が増していき、シールが滑るようになる。クトーを付けたいところだが、相棒は持っていない。適当な所で尾根に上がろうかと考えながら歩いて、1340mの出合いに着いた。

先を見るとそれなりに急な様子、相棒が初めてアイゼンを履くのではリスクが大き過ぎると云う事で、右の尾根に上がる事にした。一登りでトレースがあり、右上して1200mからの踏跡と合わさっていた。2.5万図の1620mの尾根の1本上流の尾根に出た訳である。


1600m付近

 相棒のアイゼンも問題ない様子、尾根上は風が有るようで、ブッシュが出かかっている箇所もあった。対岸の1620m平坦地が眼下になると、上信国境の山々が素晴らしい。


対岸尾根~上信国境、平坦地が1620m

 山頂が近付いてくるとシュカブラが増え始め、直下では風速10mを超えてフードが要る程であった。それにしてもこのシュカブラは!正月並み(好天時)であった。


山頂から谷川連邦


山頂から巻機方面

山頂~清水まで

山頂は強風なので巻機方面に進み、利根川側に10mも降りると風は落ち着いた。本当は谷川方面を望んでビールと行きたかったが、こちらの展望も素晴らしい。奥利根湖の一部も見え、今夏予定の利根川遡行に思いが膨らむ。


本日の休憩所

 後続のパーティーがやって来て、東面のゴトウジ沢に滑り込んで行く。どれ私もと覗きに行くと1枚バーンで快適そうである。相棒に付き合ってもらい滑ったが固雪で今ひとつの滑り、相棒には「色々な雪質を滑ることが大切」と言い訳した。


ゴトウジ沢

 ゴトウジ沢の雪が今ひとつだったので柄沢も諦めムードが漂うが、時間も2時なので出発する。稜線直下はブッシュが出ており、標高差100mくらいは捨てなければならない。ブッシュ帯が終わり、この先が固雪かどうか。今日の登りが報われるかどうか、期待薄でスタートした。


稜線直下・都丸

 日当たりの良い左俣方向を目指して1~2度ターンすると、何と快適ではないか。西面だから固雪が良い塩梅に溶け始めたようである。相棒がこの傾斜を滑れるかが心配だったが、快適ザラメでこれなら問題ない。う~む、素晴らしい、下部がグサグサなのは想像できたから、今この滑りを楽しもう。

300m程で重雪に変わる、ああでも面白かった。登りで尾根に逃げたトレースを見ると残りは消化試合、堰堤を越してワックスを塗り緩傾斜に備えた。


中流部(消化試合)

感想など

  • 展望が抜群で、個人的には巻機山より勝ると思う。(飯豊の二王子と赤津山くらいの違いはあるのではないかと思う。)
  • 上部は大斜面、帰路は車横付けまで滑降、超お勧めコースである。
  • 沢筋は雪多く、今シーズンもう一回行きたい。
  • 帰路は五十沢の温泉に寄りました。(500円)