湯檜曽川東黒沢白毛門沢(谷川・白毛門)[沢登り]

1. 山域・メンバー

山域・山名 谷川連峰・白毛門
ルート 湯檜曽川東黒沢白毛門沢
地図 茂倉岳(1/25000)
山行内容 沢登り
メンバー (L)都丸、戸貝、成海、小畑(峡彩山岳会)

2. 行動記録

日程 2007/7/1 晴れ時々曇り
タイム 7/1 東黒沢駐車場7:55~白毛門沢出合8:30~タラタラのセン9:35~白毛門11:50-12:50~東黒沢駐車場14:45

報告(都丸)

週末の雨で計画が二転三転し、天気が比較的良さそうな群馬県側の白毛門沢で落ち着いた。結果的には梅雨の晴れ間をうまくつかまえた形になり、綺麗なナメの沢を堪能できたのは良かった。

水量豊富で迫力ある序盤

去年の奈良交歓登山以来の東黒沢だ。駐車場はさすがにクルマが多い。堰堤の上ですぐ入渓できるお手軽さがこの沢の魅力の一つだろう。沢水に足を浸すとすぐにナメ床の綺麗な渓が始まる。朝の陽を正面から浴びて気分は浮き立つ。

ハナゲの滝(1)はナメ滝にしては豪快だ。雨が降ったせいか水量は多く迫力を感じる。上部は沢幅一杯に水が溢れていた。お約束通り左を登って途中で巻き道に入る。その後もしばらくナメ床と落ち込みが続く(2)。途中で二人組のパーティーを追い越した。


(1)ハナゲの滝


(2)ナメ床


(3)白毛門沢出合

出合から核心へ

白毛門沢に入ってすぐの4m滝は右岸を低く巻く。その後出てくる小滝を順調に登っていく(4)。支沢の8m滝を見送ってしばらく行くとタラタラのセン前衛の10m滝に着く(5)。右壁を登って落ち口にトラバースして抜ける。スタンスは豊富で問題ない。続く5m滝は右のクラックから登る。ここで成海・戸貝ペアは右岸を巻きにかかり、都丸・小畑ペアと分かれる。簡単に巻けるだろうと見ていたが意外と傾斜が強く大変だったようだ。釜の縁を渡って4m滝を左から登り、タラタラのセン15m滝の直下に着いた(6)。水量多くなかなかの迫力だ。左壁と草付との境のルンゼを登ってブッシュに入り、支沢を渡って落ち口に抜けた。途中でスギの凶悪なヤブに入ってしまい閉口する。落ち口の上で4人が合流した。


(4)小滝を登る


(5)10m滝は右から


(6)タラタラのセン


(7)20mナメ滝全景


(8)20mナメ滝を登る

ナメから快適なスラブを詰める

続く4m滝を左岸から巻く。巻き道は左岸沿いにそのまま続いていて、漫然と歩くと上の20mナメ滝も一緒に巻いてしまうので早めに渓に降りる。20m滝は白毛門沢でも見どころの一つだろう(7)(8)。ルートは比較的自由に取れてフリクションを利かせて登っていける。登りきると大岩が鎮座している(9)。右の滝を軽くシャワークライムで登ると水流もずいぶん細くなったように感じた。

ナメ床と小滝を越えていくと二又がある。正面の小滝をかける左又は支沢なので注意したい。右又の本流に入る。スラブ状の小滝が区切りなく続いてどれも快適に登れる。いつしか水は枯れて乾いたスラブ登りに移った(11)。振り返ると土合の駅まで見通せる高度感が楽しめる。詰めは草付の中のルンゼをしばらく登り、ヤブこぎなしで白毛門山頂から数mの地点に飛び出した。今回はロープは使わなかったので予定よりも短時間で遡行完了できた。最後は快適に登れるが、詰めを間違えるとヤブこぎになるらしいので慎重なルートどりが必要だろう。

山頂の登山者は意外と少なかった。展望は良く、見渡せる谷川岳東面や朝日岳~笠ヶ岳東面の沢にはまだまだ雪が残っていた(白毛門沢には雪はなし)。山頂で休んでから標高差1000mを一気に下る。途中で沢の方から声が聞こえるなと思っていたら、キャニオニングのツアーだったようだ。


(9)大岩の隣の滝


(10)源流のナメ滝


(11)スラブを登る